アイヌの伴走者を目指すフォトグラファー、宇井眞紀子
フォトグラファーの宇井眞紀子さんは、1992年からアイヌ民族の方々のポートレートを撮影し続けてきました。「生涯をかけてアイヌの伴走者でありたい」との思いで彼女の活動は続いています。そして2025年4月24日から、写真集第2弾の出版を目指したクラウドファンディングに挑戦します。
アイヌ民族とは
アイヌ民族は、東北地方から北海道、サハリン、千島列島に住む日本の先住民族です。明治時代の同化政策によって、多くの文化的基盤が失われ、長らく差別や偏見に苦しんでいます。しかし、宇井さんはアイヌの方々との出会いを通して、彼らの真実の姿を伝えたいと考えてきました。彼女のプロジェクトは、被写体の意思を最大限尊重することから始まりました。
プロジェクトの概要
2009年にスタートした「アイヌ、100人のいま」は、全国のアイヌの方々をリレー方式で繋ぐプロジェクトです。撮影場所やシチュエーション、着用する衣装は全てアイヌの方々自身に決めてもらうという独自のスタイルを採用しています。この方法により、宇井さん自身も何が撮れるか分からないというドキドキ感の中で、彼らの素顔を捉えています。
初版の写真集『アイヌ、100人のいま』は2017年に発刊され、多くの共感を得る結果となりました。8年が経過した今、彼女はさらなる100組の撮影を完了し、次の作品を目指しています。
アイヌの文化と伝統
宇井さんは、アイヌの文化を理解し、尊重するために、儀式や日常の生活を撮影してきました。伝統的なチセ(家)で祭具を作る男性たちや、団子を作る様子など、彼女の写真には日常の一コマが豊かに映し出されています。
第二弾への情熱
写真集の第2弾を発行するにあたり、宇井さんは「200人では足りない。もっとたくさんの声を届ける必要がある」と語ります。彼女は、アイヌ民族の現在の姿と、彼らの持つ歴史や未来を少しでも多くの人に知ってもらいたいと願っています。
クラウドファンディングの詳細
今回のプロジェクトのクラウドファンディングは、2025年4月24日10時から6月20日23時までの期間で行われます。写真集『アイヌ、100人のいま2(仮)』は、B5判変形上製120ページを予定しており、発行は株式会社皓星社が担当します。
公式サイト(
https://www.makikoui.com)では、プロジェクトの詳細を掲載しています。
まとめ
宇井眞紀子さんの活動は、アイヌ民族の声を広く伝えることを目指して続いています。彼女の作品を通じて、私たちも彼らの文化と歴史を理解し、共感したい。ぜひ、彼女の新たな挑戦を応援しましょう。