鴻巣友季子が贈る新しい文学の旅
翻訳家として名高い鴻巣友季子さんが、海外名著を新しい視点で解釈したブックガイドが登場します。2025年4月18日に発売される『ギンガムチェックと塩漬けライム翻訳家が読み解く海外文学の名作』は、彼女がNHKテキスト「ラジオ英会話」で連載していた「名著への招待」を基にした一冊です。この本では、多くの人が親しんできた名作を斬新な切り口で解説し、読者に新たな視点を提供します。
新たな解釈が待っている!
本書では、実際には意外な視点から描かれる名作の真実を紹介しています。たとえば、エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を「不動産小説」として捉え、その相続制度と法律知識を駆使した描写に迫ります。また、マーガレット・アトウッドの『侍女の物語』が現代アメリカ社会を予言しているかのような解釈も必見です。
さらに、不朽の名作『ライ麦畑でつかまえて』が太宰治の『人間失格』に似ているといった考察も。そして、これからのポストヒューマン時代に必読の作家、カズオ・イシグロについても言及されています。
翻訳家としての視点から
翻訳家としての視点を持つ鴻巣さん。この本には、彼女独自の視点や原文に基づいた読み解きが満載で、特に英語学習者や翻訳家の卵にとっても楽しめる内容が豊富です。作品理解を深めるための英語トリビアも散りばめられており、一度はふれたことのある名作から、今注目の現代作家の作品まで幅広くカバーしています。
鴻巣友季子からのメッセージ
著者自身は、この本を通じて読者に多くの外国文学を紹介しています。ページをめくるたびに、彼女が翻訳家として影響を受けた作品が登場し、その魅力に触れることができます。彼女が幼少期から惹かれた「外国文学」との関わりについても、独特の視点から語られています。
具体的には、翻訳文学に見られる知られざる食文化や行事、さらには「へんてこさ」や「ふしぎ」を楽しむ姿勢について触れています。これらは本書のタイトルにも表れており、「ギンガムチェック」と「塩漬けライム」という要素には、翻訳家としての想いが込められています。
テレビ出演も決定!
さらに、鴻巣友季子さんはEテレの「100分de名著」にも出演し、アトウッドの作品について講義を行う予定です。6月の放送では、アトウッドの作品をテーマにした講義が展開され、彼女のブックガイドとの関連性も楽しめます。この機会に、テレビでの解説を聞きながら本書を楽しむのも良いでしょう。
本書の概要
- - 書名: ギンガムチェックと塩漬けライム翻訳家が読み解く海外文学の名作
- - 著者: 鴻巣友季子
- - 出版社: NHK出版
- - 発売日: 2025年4月18日
- - 定価: 1,980円(税込)
- - 判型: 四六判並製
- - ページ数: 260ページ
鴻巣さんがフルスロットルで準備したこのブックガイドは、古典から現代作家までの名作を味わい尽くすための素晴らしいパートナーとなることでしょう。文学を愛する方は必見です!