神戸学校で聞く岸政彦さんのライフストーリー
2025年8月30日、神戸のStage Felissimoにおいて、著名な社会学者かつ作家の岸政彦さんが「生活史」と呼ばれるプロジェクトについて語ります。このイベントは、フェリシモが展開する「神戸学校」の第336回目にあたります。「神戸学校」は、阪神・淡路大震災を契機に1997年にスタートした取り組みで、毎月実施されるメッセージライブです。今回のテーマは「語りに耳を澄ます──市民主体の『生活史』プロジェクトから」です。
岸さんが長年研究を続けている「生活史」は、個人の人生に焦点を当て、その語りを通じて他者を理解する手法です。このプロジェクトでは、これまでに東京、沖縄、大阪を含む日本各地で、100人以上の生活史が丁寧に記録されています。現在は北海道での聞き取り調査も進行中で、さまざまな地域の人々の声を集めています。
岸さんは、その活動を通じて「他者の人生をどう受け止めるか」という問いを提起します。我々は日常的に無数の物語とすれ違っていますが、その中で本当に耳を傾けたことはどれほどあるのか。本講演では、岸さんが見た他者理解の限界や、それでも耳を傾け続けることの意味について掘り下げていきます。
さらに、岸政彦さんは自身のポッドキャスト「岸政彦の20分休み」でもその考えをリスナーとシェアしており、リアルイベントではすぐに満席になるほど人気があります。リスナーから寄せられた普通の「かけがえのない人生」の話を紹介しながら、岸さんが感じていることや考えていることを、イベントで直接聞くことができます。
イベント概要
- - 日時: 2025年8月30日(土) 13:30~16:00(開場 13:00)
- - 場所: Stage Felissimo 1Fホール(神戸市中央区新港町7番1号)
- - 参加方法: お申し込みページ
- - 参加費用: 一般1,200円(学生、またはお二人以上で申込みの場合は1,000円)、オンライン視聴は500円
注目情報: 参加費用は「食育育成基金」などの活動に寄付され、震災遺児たちの心のケアに役立てられます。
岸政彦プロフィール
岸政彦さんは、現在京都大学大学院文学研究科の教授として活躍しています。著作には、『断片的なものの社会学』や『東京の生活史』などがあり、さまざまな受賞歴があります。彼の研究と文学の両方から、個々の経験や物語に耳を傾ける重要性を教えてくれます。
神戸学校の意義
「神戸学校」は、大震災後、豊かな人生を送ることを目指し、さまざまな分野で活躍するオーソリティーを招いて行われるイベントです。参加費用は、日本国内の震災遺児の心のケアへの支援に使われています。
この機会に、他者の人生に耳を澄ましてみませんか。岸政彦さんの貴重な話を通じて、あなた自身の物語も考え直すきっかけとなるかもしれません。