神保町の歴史を詰め込んだフリーペーパー、20年間の集大成
神田神保町の中心で20年間愛され続けてきたフリーペーパー『おさんぽ神保町』。このフリーペーパーは、創刊から今日までに150万部以上を発行し、多くの読者に親しまれてきました。編集長の石川恵子さんが、この歴史的なプロジェクトを振り返りながら、今後の展望について語ります。
フリーペーパーに込められた想い
2006年3月、神保町で初めて発行された『おさんぽ神保町』は、地域の活性化を目指す有志の手によって作られました。石川編集長は、当初から地元の大学生やボランティアスタッフの力を借りて、神保町の魅力を伝えるための編集を行ってきました。「街の記録を残したい」という強い思いを胸に、彼女は20年間にわたる取材を行ってきました。
最近は神保町の風景に変化が見え、これまでの記録を形に残す必要性を感じた石川さんは、ついに『おさんぽ神保町』の全号をまとめた合本を自費出版することを決意します。それがこの『おさんぽ神保町20年 完全版』という本であり、この本には街の変遷や編集部の活動の記録が綴られています。
クラウドファンディングによる支援を呼びかけ
この合本の制作にはお金が必要であるため、石川さんは5月1日からクラウドファンディングを開始します。目標金額は150万円。この資金を集めることで、編集部は本の印刷と販売を実現しようとしています。目標金額に到達しない場合は、全額返金されるシステムを採用しています。
目を引く内容
この合本には、以下のような内容が含まれています。
- - ボランティアによる取材: 創刊以来、取材はすべてボランティアスタッフの手により行われており、神保町を愛する人々がその歴史を発信してきた背景がわかります。
- - その年の出来事を振り返るコラム: 各年ごとに書かれたコラムでは、神保町での出来事や文化的な変遷を楽しむことができます。
- - 店舗名の索引: 収録されたお店の情報をすぐに知ることができる便利な索引も掲載されており、神保町を訪れた人には必見です。
- - 実地調査による地図: 創刊から20年間、神保町界隈の商店の地図を毎号掲載しており、街の歴史を視覚的に理解するための貴重な資料となります。
神保町の未来を見据えて
神保町は、古書店や喫茶店が共存する独特の文化が魅力の場所です。最近では若い世代や観光客が増え、街の活気も戻りつつあります。『おさんぽ神保町』は、そんな街の記録を保管し、未来の世代に伝える役割を果たすために、今回の合本出版を通じてさらなる発展を目指しています。
最後に
『おさんぽ神保町』の20周年を祝うこのプロジェクトを通じて、神保町の魅力をより多くの人に伝えていこうとする編集部の熱い思いが伝わってきます。『おさんぽ神保町20年 完全版』の出版が実現するためにも、ぜひ応援の手を差し伸べたいと思います。今秋には本書が販売される予定で、神保町好きにはたまらない一冊になること間違いなしです。これまで神保町に親しんできた方々へ、ぜひお力を貸していただければと思います。