寿木けいさんの新作エッセイ『わたしの美しい戦場』が本日発売!
本日、著者・寿木けいさんの新作エッセイ『わたしの美しい戦場』が新潮社から刊行されました。このエッセイは、彼女が古民家宿「遠矢山房」のオーナーシェフとして迎える様々な人々との出会いや、その日々の美しい風景を描いたものです。130年の歴史を持つこの古民家で、彼女は新たな人生を切り開いていきます。
新たな生活のスタート
寿木さんは2023年に東京を離れ、山梨市のぶどう畑に囲まれたこの古民家を購入しました。この地に根を下ろした彼女は、四季折々の素材を使いながら、一年を通じて多彩な料理を提供しています。春にはふきのとうや竹の子を摘み、夏には桃を味わい、秋には干し柿と鹿肉、冬には柚子を蒸す。まさに、食材を通じて出会う人々や季節の移り変わりを大切にしています。
彼女のキッチンでは、明け方に調理を開始します。「鍋に水を張って火にかけ、蕾を加え…」という彼女の言葉からも、料理に対する真摯な姿勢が伝わってきます。このように彼女は、一期一会のもてなしを通じて自身の人生に彩りを加えています。
人々との交流
本書では、彼女が迎え入れる多様なゲストの一端にも触れています。妊婦の方や、子供の不登校に悩む親、格闘技に夢中な方、また離婚を経験した方など、様々な人生のひとコマが描かれています。「なんてことない顔をして、みんな大した人生を生きている」と彼女は語ります。この一節からは、彼女の温かな人柄が垣間見えます。
季節の巡りと共に
寿木さんは、人生を改めて見つめ直す機会として、このエッセイを執筆しました。「季節は巡る」と表現されるように、彼女の人生もまた一つの循環を描いています。彼女は、辛い日々の中でさえ、善く生きようと努力する人々の姿を見出し、そこに美しさを見出しています。
著者からは、「こんな戦い方もあるのだ」と、夢を追いながら一人で子育てをする姿勢を示し、読者に希望と勇気を与えます。このエッセイは、読者が新たな視点を得る手助けとなることでしょう。
温かなメッセージ
「おもしろそうなほうへ」進むことで、彼女は新たな世界を発見しました。その過程で料理やもてなしを通じて、人々と深く繋がることができたのです。本書『わたしの美しい戦場』を通じて、彼女の足跡を辿ることで、読者もまた、日常生活の中にある美しさを見つける手助けとなるかもしれません。
このエッセイは、これからの人生をより豊かにする手段として、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。