いのちの大切さを伝える絵本は小中学生の教育に貢献
岐阜県高山市で、シフォンケーキの製造販売を手掛ける「思歩音」の荒田由香さんは、特別な想いを込めた絵本を出版しました。その名も『シフォンケーキのしふぉんくん』。娘さんを急性リンパ白血病で亡くした荒田さんの経験を基に、彼女はこの絵本を地域の小中学校に寄贈することを決意しました。
背景にある悲しい出来事
荒田さんは、娘を失った後、彼女の記憶を大切に思い、小児がん支援のために行動を起こしました。シフォンケーキの収益の一部を寄付し、少しでも多くの子どもたちが助かる手助けをしたいと考えたのです。
「いずれ自分も娘のところに行くことになると思い、その時まで何かできることを考え続けていました。絵本を通じて、命の大切さを伝えられたらと思いました。」と荒田さんは話します。絵本には小児がん支援のシンボルであるゴールドリボンをつけたキャラクター「しふぉんくん」が登場し、多くの子どもたちに親しまれる内容となっています。
教育現場での取り組み
寄贈された絵本は、高山市内の31校の小中学校に届けられ、道徳の時間などで活用されています。読んだ子どもたちからは「命の大切さを学べた」といった感想が多く寄せられ、荒田さんの思いが確実に届いていることを示しています。見山教育長も「子どもたちが直接触れ合うことで、より深い理解を得ることができた」と感謝の意を表しました。
未来に向けた活動
先日、荒田さんは高山市長の田中明市長を訪問し、寄附に対する感謝状を受け取りました。田中市長からは、「このような子どもを亡くされた方が、小児がん支援に尽力されていることは本当に素晴らしい」と称賛の言葉が贈られました。
荒田さんは今後も、小児がん支援を続けていく意向を示しています。「絵本が子どもたちの中で生き続け、命の大切さを伝えられることを望んでいます。これからも、事業を通じて支援を続けていきたいです。」
このように、荒田さんの絵本活動は地域の教育現場に豊かな影響を与えています。心に響く物語を通じて、未来の世代に大切なメッセージを届けているのです。
この活動に興味のある方や情報提供が必要な方は、高山市役所広報公聴課までご連絡ください。
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