「ロスパンの教科書」がパン業界を変える！廃棄削減の新たな取り組み

「ロスパンの教科書」が目指す未来

パンの通信販売サイト「rebake」を運営する合同会社クアッガは、2024年2月に画期的なガイドブック「ロスパンの教科書」を発行しました。この冊子は、店頭で売れ残り、廃棄の危機にあるパン「ロスパン」に関する情報が満載で、1年で計1万部が配布される予定です。

ロスパンの問題とは

「ロスパン」とは、販売期限が過ぎてしまい、店頭で売れ残ることで廃棄されてしまうパンを指します。日本のパン業界では、これに対する意識が高まっているものの、依然として消費者に正しく理解されていない側面が多くあります。rebakeは、パン屋さんの消費期限の短さや、お客様の需要の変化がロスパンを生む原因であることを解説し、問題の解決に向けて一歩を踏み出そうとしています。

調査結果から見えてきた意識の変化

rebakeが行った調査によると、93%のパン屋さんが食品ロス削減の意識が高まったと回答しています。しかし、81%のパン屋さんがロスパンの問題を周囲に発信しやすくなったと感じる一方で、「話しにくい」と感じている人も多数存在する結果が出ました。この現状に対して、「ロスパンの教科書」はパン屋さんの声を届けるための重要なメディアとしての役割を果たすことが求められています。

教科書の内容と配布方法

「ロスパンの教科書」は、ロスパンの背景やパン屋さんの努力、そして消費者ができることを分かりやすく説明した内容になっています。この冊子は全国のパン屋さんやイベント会場で配布され、食品ロスに対する関心を高める活動の一環として位置付けられています。

第2刷の制作も目指しており、全国のパン屋さんの協力を得て、より多くの人々に手に取ってもらう予定です。これに伴い、パン屋さんはもちろん、食品ロス削減に積極的な企業からも協賛を受けて、さらなる普及を目指しています。

連携と共感の輪

「ロスパンの教科書」は、食品ロスの削減を約束する企業との連携が強化されることで、その影響力を増しています。例えば、フェレロ株式会社は、そのブランド「ヌテラ」を通じて、ロスパンの問題に対して積極的に取り組む姿勢を示しています。企業の社会貢献意識も高まり、パン職人や消費者の気持ちをつなぐ架け橋となることが期待されています。

まとめ

「ロスパンの教科書」は、パン屋さんと消費者の距離を縮め、フードロスという社会問題に向き合うきっかけを提供する貴重な一歩です。これを通じて、パン屋さんが抱える苦悩を理解してもらい、より良い食文化の創造に向けた意識を高めることができれば、持続可能な社会への道が開かれることでしょう。

rebakeの活動は、今後も多くの人々に支持され、パンの廃棄を減らすだけでなく、豊かなコミュニティの形成へとつながることが期待されます。