馬場まり子新作画集
2025-12-18 20:36:24

馬場まり子が描く人々の透明感ある世界最新画集『ひとびと』が登場

馬場まり子、最新画集『ひとびと』の魅力



アーティスト馬場まり子の新作画集『ひとびと』が、2025年12月5日に求龍堂から発売されます。彼女にとって第3弾となるこの画集は、9年前に刊行された初画集『ピンク幻想』、6年前の素描集『フツウの束の間』に続く、重要な作品です。

「人」をテーマにした独自の視点



『ひとびと』は、現代社会に生きる人々の姿を通して彼女の独自の視点を示す作品です。街の中の人々、ふとした瞬間に出会う通行人、工事現場や庭で作業する人など、多様な人々の表情や動きを鮮明に捉えています。馬場は、人とは何か、という問いを根底に、さまざまな描写を試みてきました。これまでの彼女の作品は「人」というテーマに対する探求心を感じさせます。

特に、彼女の作品に登場する人物は、背景に溶け込んだような淡い存在感を持っており、彼女に描かれる多くの人々は、無名でありながら、日常の一部として大切にされている印象を受けます。サラリーマンや通りすがりの老婦人など、普通でありながらも彼女の手によって特別な存在として作品に昇華されています。

絵画の背景に息づく感情



馬場まり子の描く「ひとびと」は、地面の不在感と共に、柔らかな幸福感を漂わせています。彼女の作品には、人々に対する“いとおしさ”が色濃く反映され、見ている人々も、その温もりを感じることでしょう。この画集には、彼女の描く現代社会の風景が、温かい線で彩られています。

突如として現れる幾何学的な要素



興味深いことに、彼女の創作には突如巨大な果物や野菜が出現することがあります。小麦粉で粘土のように形を作っていく過程から、次第にモチーフが変化していく様子も見どころです。これらは、芸術の本質と私たちがなぜ描くのかという問いに向けられた深い思索が含まれています。

消えゆく存在としての「ひとびと」



近年、馬場の作品にはさらなる変化が見られます。例えば、2021年以降の作品では、通常のサイズの2メートルを超えるパネルの中に小さく描かれた人々が登場します。透明人間のような存在感を持つこれらの「ひと」は、見る者に一瞬の儚さを思い起こさせます。彼女が意図して描く消えゆく存在は、我々の生をより鮮明に感じさせるのです。

圧巻の17メートルの作品



『ひとびと』の中でも特に注目すべき作品として『街ゆく人々』があります。この17メートルに及ぶ長尺の作品には、丁寧に描かれた多様な人々が描かれ、多くの人々の日常が感じられます。彼女の作品には、一瞬のスナップショットが多く含まれており、私たちの日常の儚さを見つめ直す機会を提供します。

今後の展開と馬場まり子の進化



馬場まり子は2024年から鉛筆での抽象描写に挑み、その流れは2025年の作品にも続いています。シンプルでありながら温かみを持つ線で描かれた「ひとびと」たちは、彼女の新たな世界観を作り出しています。84歳を迎えた馬場まり子の芸術は、さらに進化を続けているのです。

商品情報



  • - 書名: 『馬場まり子画集ひとびと』
  • - 発売日: 2025年12月5日
  • - 定価: 4,950円(税込)
  • - 著者: 馬場まり子
  • - 発行: 株式会社求龍堂

この画集は、単なるアートブックを超え、我々の生活や存在を見つめ直すきっかけとなることでしょう。ぜひ、多くの人々と共にその作品を楽しんでください。


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