古事記の博物図鑑
2025-05-20 11:18:57

『古事記の博物図鑑』は日本の自然観を再発見する魅力的な一冊

養老孟司も絶賛!『古事記の博物図鑑』



2025年5月23日(金)、株式会社世界文化社より『古事記の博物図鑑』が発売されます。この本は、古代日本人の自然観を現代に蘇らせる貴重な資料です。「赤かがち」と呼ばれる実や、アマテラスが身につけていた勾玉について、1300年前の『古事記』とともに探求していきます。

著者伊藤弥寿彦氏は、生物研究家として多くのフィールドワークを重ね、その結果を本書にまとめました。自ら撮影した約1000点の写真を通じて、古代に生きる人々がどのように自然と向き合っていたのか、またその豊かさを感じることができます。

自然と共に生きた古代人の視点


本書では、第一章「天地開闢」の扉が開かれ、天地が初めて現れた時の風景が描かれています。大地がまだ固まっていなかった時期に、クラゲが漂っていたという表現から始まります。著者はクラゲの研究を通じて、古代人が認識していた種を特定するために、東京湾に潜り、卵からの成長を数カ月にわたり観察しました。さらに、カイコを育てたり、ヒルとの実験を行うなど、非常に興味深い課題発見の楽しさも伝えています。

アマテラスと勾玉の魅力


第七章では、アマテラスにゆかりのある勾玉の材質や、その神話的背景について詳述しています。スサノオとの誓約に関連するエピソードでは、アマテラスが身につけていた勾玉から神々が生まれ、物語は複雑に絡み合っています。7000年前の縄文時代にまで遡る勾玉の形や材質を考古学的な視点から考察し、現存する神社についても触れています。

知的刺激に満ちたフィールドワーク


『古事記の博物図鑑』は、著者が本居宣長以来の定説を検証する場面もあり、特に「オオクニヌシの国づくり」で言及されるスクナビコナのエピソードは圧巻です。古代人がどのように自然とつながり、生活していたのかを考える契機を与えてくれます。著者は6年間にわたるフィールドワークをもとに、様々な推理を展開し、読者を圧倒する楽しさに満ちた内容を提供しています。

著者伊藤弥寿彦のプロフィール


伊藤弥寿彦氏は、1963年東京都に生まれ、セント・クラウド州立大学で動物学を専攻後、東海大学大学院で海洋生物を研究。多様な自然番組のディレクターとしても活躍し、数々の作品を世に送り出しています。著書は多岐にわたりますが、特に本書は、彼自身のフィールドワークを基にしたものであり、人生観が変わるような一冊です。

書籍情報


  • - 発売日: 2025年5月23日(金)
  • - 定価: 6,600円(税込)
  • - 仕様: B5変型/上製/464ページ
  • - 発行: 株式会社世界文化社

『古事記の博物図鑑』は、古代日本の自然観を知りたい方や、歴史・自然に興味を持つすべての人にとって必見の書です。是非手に取って、その魅力に触れてください。


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