淡路人形浄瑠璃の伝統を継承する上で欠かせない存在である初代鶴澤友路(本名:宮崎君子)と二代目鶴澤友路(本名:泉裕子)の、かけがえのない絆と彼女たちの長い芸道を振り返る特別展、「ふたりの友路展」が現在、淡路人形浄瑠璃資料館で盛況に開催されています。この企画は、令和8年に二代目として襲名した鶴澤友勇を祝うもので、初代と二代目の貴重なエピソードや写真が多数展示されています。
展覧会は、103歳まで芸道に捧げた初代鶴澤友路の功績をたどりながら、彼女のユニークな人柄やエピソードに焦点を当てています。彼女は「芸は持っては死なれへん」という言葉を残し、素人からプロまで多くの後継者を育ててきました。その人数はなんと千人を超えており、その教育スタイルには多くの学びが含まれています。
二代目鶴澤友路は、初代の指導を受けながら人間国宝としての道を歩んできました。彼女もまた若い頃は普通の女の子でしたが、初代との出会いをきっかけに浄瑠璃にのめり込み、現在では淡路人形座の技芸員として多くの舞台で活躍しています。
「ふたりの友路展」では、初代と二代目の浄瑠璃への愛情が一目で感じられる展示がされています。特に、二人がどのようにして、それぞれの道を歩んでいくことになったのかを知ることができる貴重な資料が揃い、訪れる人々に深い感動を与えています。この展示は、普段はなかなか触れることのできない浄瑠璃の世界に、多くの人々を誘い込むものといえるでしょう。
また、展示の中では初代鶴澤友路が亡くなる2か月前まで行った稽古の様子や、厳しくも愛情にあふれる指導風景の写真が並べられています。以前から彼女の厳しい稽古が「おっしょさん」として知られていましたが、実際にはお茶目でかわいい一面を持ち、その人柄が音に反映されていたと弟子の二代目は振り返ります。彼女たちの間に育まれた師弟関係は、浄瑠璃の精神そのものとも言えるでしょう。
さらに、淡路人形浄瑠璃資料館の歴史にも触れ、開館以来の来館者数の変遷や、近年の取り組みなども紹介され、観客に未来への希望も感じさせる構成となっています。13年ぶりに年間来館者数が6,000人を超えたこの資料館は、今後も地域の文化を大切にしながら、訪れる人々に感動を与え続けていくことでしょう。
展示は2026年の11月末まで開催されており、淡路人形浄瑠璃の新たな魅力を感じる貴重なチャンスです。芸能に興味のある方や、淡路の文化に触れてみたい方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。