グレッグ・アラキ監督の名作『ミステリアス・スキン』が待望の劇場公開へ
グレッグ・アラキ監督が手掛けた映画『ミステリアス・スキン』が、4月25日(金)より東京・渋谷ホワイトシネクイントを皮切りに全国で公開されることが決まりました。この発表に伴い、ポスタービジュアル及び予告編も解禁され、多くのファンの期待が高まっています。
映画の背景と物語
『ミステリアス・スキン』は、2004年に製作された作品で、スコット・ハイムの小説を原作としています。この物語は、幼少期に性被害を受けた2人の少年の人生を描いており、彼らの心の傷とそれに伴う成長を追っています。舞台は1981年のカンザス州。リトルリーグチームの仲間である8歳のブライアン(ブラディ・コーベット)とニール(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、常習的に行われていた性加害に巻き込まれ、二人の人生は大きな影響を受けることになります。
ブライアンは自らの記憶を失い、宇宙人に誘拐されたと思い込むようになり、一方ニールは自分が受けたものは愛だと信じ、年上の男たちと関係を持ちながら生きる道を選びます。物語は、10年後にブライアンが真実に向き合う姿を描いています。
キャストと音楽
本作には豪華なキャストが揃っています。ブライアン役のブラディ・コーベットは、最近では『ブルータリスト』などで監督としても活躍しています。また、ニール役には当時23歳だったジョセフ・ゴードン=レヴィットが親しみやすく演じています。コーチ役にはビル・セイジが起用されており、ミシェル・トラクテンバーグやジェフリー・リコン、エリザベス・シューといった名優たちも参加しています。
音楽面でも大きな注目が集まっています。アイスランド出身のバンド・シガー・ロスによる劇中曲「Samskeyti」は、観客に深い余韻を残す名曲です。また、アンビエント・ミュージックの巨匠ハロルド・バッドや、コクトーツインズのロビン・ガスリーが手がけたオリジナル劇伴も作品に深みを与えています。スロウダイヴやカーヴ、ライドといったシューゲイザー・バンドの音楽がふんだんに使われ、浮遊感のあるサウンドが物語を彩ります。
アラキ監督の想い
グレッグ・アラキ監督は、この原作と出会ったときの感動を次のように語っています。「映画にしたいと思える情熱と興奮を覚えたのは、この作品に出会ったときだけでした。語られることのなかった関係性や出来事があらわになり、観客は心を揺さぶられながらも惹きつけられることでしょう」。また、スコット・ハイムも「これは間違いなく素晴らしい映画化」と高評価を与えています。
この映画はR15+に指定されており、内容が深く重たいテーマを扱っているため、年齢制限が設けられています。観る者に強烈なメッセージを投げかける本作は、タブーに挑む力強い作品となっています。
最後に
『ミステリアス・スキン』の劇場公開は、心の深い部分に触れる感動的な物語を多くの人と共有する貴重な機会です。公式サイトやSNSでも情報が発信されていますので、ぜひこの作品を劇場で体験してみてください。公式サイトや予告編もぜひご覧ください。