松家仁之の新作『沈むフランシス』、大人の恋の深淵を描く新刊登場

松家仁之の新作『沈むフランシス』がついに登場

新潮文庫からの待望の新刊、松家仁之が手がけた『沈むフランシス』が2月28日に発売されました。これは、彼の前作『火山のふもとで』の成功を受けたもので、発売と同時に重版がかかるという話題作です。さらに、松家の次作『光の犬』は、3月28日に刊行が予定されており、三ヶ月連続で文庫の新刊を楽しめることになります。

物語の背景

『沈むフランシス』の舞台は、広大な自然に囲まれた北海道の小さな村。物語は、東京でのキャリアを捨て、郵便配達の仕事を選んだ35歳の女性、桂子と、川のほとりで音を集める男、和彦の恋愛に焦点を当てています。偶然に出会った2人は、互いに急速に心を通わせ、深い絆を築いていきますが、その関係は時に揺れる不安ともとも結びついています。

山田真歩の特別解説

文庫版の特典として、テレビドラマ『ブラッシュアップライフ』やNHK大河ドラマ『どうする家康』で活躍中の女優、山田真歩が「解説にかえて」を執筆しました。彼女は、桂子というキャラクターを自身の役者としての経験と照らし合わせながら、深く掘り下げています。

特に、桂子の大学時代のフィールドワークのエピソードを通じて、役者が体験する役柄との向き合い方を書き表しています。また、山田はこの解説を朗読した音声も特別に公開しており、ファンにとっての聴き所となっています。

新作続々と登場

また、3月には容赦なく続く新刊も待っています。『光の犬』では、北の町に根付く一族と北海道犬の物語が描かれており、家族をテーマにした深いメッセージが込められています。この作品の解説は著名な作家、江國香織が担当しています。

さらに、松家仁之の最新作、『天使も踏むを畏れるところ』も3月26日に刊行される予定です。この長編小説は、建築家の村井俊輔が新宮殿の建設に関わる物語で、戦後日本の激動を背景に、魅力的な登場人物たちの苦悩と成長が描かれています。