VRアニメ『猫が見えたら』
2025-07-18 12:11:14

VRアニメ『猫が見えたら』、世界的映画祭にノミネートの快挙!

VRアニメ『猫が見えたら』、分断される心の声



株式会社講談社VRラボが手掛けるVRアニメーション映画『猫が見えたら』が、2025年8月に開催される第82回ヴェネツィア国際映画祭のVR部門「VENICE IMMERSIVE」にノミネートされた。この業績は、VRエンターテインメントの新たな可能性を示すものであり、国内外から注目を集めている。

精神医療のリアルな描写



本作は、アニメーション作家の和田淳とプロデューサーの石丸健二がタッグを組み、日本の精神医療における諸問題とそれに挑む希望を描写している。日本では、20人に1人が何らかの精神疾患を抱えている現状を踏まえ、その課題を表現した内容は特に意義深い。

物語は、愛猫を失った少年がその幻影を目撃することで始まる。彼は「猫が見える」という理由で精神疾患と診断され、強制入院せざるを得なくなる。このVR体験では、観る者は幻覚として出現する「猫」の視点を通じて少年の体験を共有し、精神医療の厳しさや母子関係の複雑さに触れることができる。

監督の思いとプロデューサーの視点



和田淳監督は、精神疾患に対する偏見や周囲の無理解をテーマに描く中で、観る者に一種の共感を呼び起こすことを目指していると述べている。「私自身はそういう経験がないため、ある種の部外者として描くことになりますが、常に自身が同じ立場になる可能性を考えて制作しています」と彼は語る。これにより、作品は無理解に対する痛みを直視しつつ、そこから得られる希望を探求している。

また、石丸プロデューサーは、作品タイトル「猫が見えたら」に込められた意味を分析する。「幻視としての猫が見えた場合、何が悪なのか?」という少年のセリフに、精神医療に対する我々の疑問とその複雑さが凝縮されている。この物語を通じて、多くの人が精神医療に対する理解を深めることを期待しています。

ヴェネツィア国際映画祭の意義



ヴェネツィア国際映画祭は、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭と並ぶ三大映画祭の一つとして名高い。毎年、世界中から秀逸な作品が集まり、新進気鋭のクリエーターたちにとって憧れの舞台となっている。「VENICE IMMERSIVE」はその中でも特に注目される部門であり、VRやXR関連の作品が展示される。

作品概要



『猫が見えたら』の尺は約37分で、VRアニメーションという新しい形態で制作されている。メインキャストには佐藤聴成、恒松あゆみ、利根健太朗、竹内恵美子、駒田航が名を連ねており、声優陣の熱演も必見である。なお、完成予定は2025年8月であり、公開に向けての期待がますます高まっている。

和田淳監督のプロフィール



監督の和田淳は1980年に兵庫県で生まれ、大阪教育大学や東京藝術大学大学院で映像を学んできた。アニメーションを通じて「間」と「気持ちいい動き」をテーマに据えた独自のスタイルで、これまで数多くの作品を発表しており、今後の活動にも注目が集まる。

まとめ



VRアニメ『猫が見えたら』は、精神医療のリアルな問題を描くことで、観る者に深い共感を与える作品となることが期待されている。ノミネートを受けて、今後のさらなる発展に大いに期待が寄せられる。


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