ドキュメンタリー映画『Returnees(リターニーズ)』が2026年初春に公開
2026年初春、渋谷・ユーロスペースなどで公開が予定されているドキュメンタリー映画『Returnees(リターニーズ)元こども兵 それぞれの再起』。本作品は、戦争に巻き込まれた子どもたちがどのようにその人生を取り戻していくのかを描いた感動的なストーリーです。監督は菊地啓氏が務め、製作は日本電波ニュース社が担当しています。
映画の中心となるストーリー
本作は、25歳のパスカリーナという女性の実話に焦点を当てています。彼女は10歳の頃に誘拐され、強制的に結婚させられ、娘を戦乱で失い、息子とも生き別れになってしまいました。しかし、彼女はウガンダに逃れ、テラ・ルネッサンスの支援を受ける中で、自分の人生に希望を見出そうと奮闘しています。再会を夢見て息子との訓練に励む彼女の姿は、観客に深い感動を与えることでしょう。
支援の背後にいる小川真吾
もう一つの重要なキャラクターは、元NPO理事の小川真吾氏です。彼は20年以上にわたり、ウガンダ北部で元子ども兵たちの社会復帰を支援しています。小川氏は、教育の機会がなく深いトラウマを抱える元子ども兵たちに寄り添い、彼らが自尊心を取り戻すための訓練プログラムを提供しています。彼の献身的な活動も、このドキュメンタリーの大きなテーマとなっています。
観るべき理由
この映画には、数多くの著名な方々がコメントを寄せており、その中には高野秀行ノンフィクション作家や石原さとみさん、ジャーナリストの堀潤さんなどが含まれています。彼らはこの作品が、「涙も、怒りも、希望も、あらゆる感情を隠さず映し出す」と絶賛しています。また、一青窈さんは「希望を持って漕ぎ出せる世界」を願い、榎本玉良明治学院大学準教授もこの映画が複雑な被害状況に焦点を当てることを期待しています。
映画を製作した監督の想い
監督の菊地啓氏は、アフリカやウクライナなどでの取材経験を元に、本作品を制作しました。彼は「映画を通して、観客が心に力が湧く感覚を経験してほしい」という強い思いを語っています。自身もテラ・ルネッサンスの活動に触れ、被害者の一人一人に寄り添う支援の大切さを再認識したそうです。
この映画『Returnees(リターニーズ)』は、戦争の悲惨さやそれに立ち向かう人々の強さを描いた作品です。未来を望む彼らの姿に、ぜひともご注目ください。ドキュメンタリー映画の枠を超えて、観る者の心に何かを残す作品となることでしょう。