大阪・関西万博で光と映像が織りなす体験、K.L.Vが金賞受賞
10月14日に閉幕を迎えた
大阪・関西万博2025。来場者数は約40万人を数え、多くの注目を集めました。その中でも、滋賀県ブースの展示作品
『K.L.V(キネティック・ライト・ビジョン)』が、日本空間デザイン賞2025のエンターテインメント部門において金賞を受賞しました。9月18日にその速報が発表されてから、閉幕後にも高い関心が寄せられています。
この成功の背景には、光のアーティスト松尾高弘氏が創り上げた革新的な
光のアート装置と、映像製作会社
ドラマメイカーズの岡太地監督が手がけた映像作品との素晴らしいfusionがあります。展示の中では450個もの光球が空中に浮遊し、曲面スクリーンに映し出される滋賀の美しい風景とともに、来場者は「水」をテーマにした深い没入体験を楽しみました。
訪れた観客からは、「まるで琵琶湖を旅しているようだ」「映像が呼吸しているみたい」といった感想が数多く投稿され、拍手が起こる場面も少なくありませんでした。このように映像と空間が一体となった感動体験が高く評価されたのです。
K.L.Vの魅力とは?
K.L.Vは、視覚だけでなく聴覚や触覚を通じて、滋賀県の本質に迫ることが可能な、まさに新しい形の展示なのです。映像と空間が緊密に結びつき、視覚を超えた体験を観客に提供しました。映像の中では滋賀の自然や文化、地域の人々の営みが「水」をテーマに美しく表現されています。
このプロジェクトには、岡監督を含む多くの制作スタッフが携わっており、映像の撮影や編集は岡氏が手がけています。構成には照明技術者の
浅川周氏や、撮影助手の
佐野雄希氏、
西林前氏も参画しており、滋賀にゆかりのあるプロもチームに加わりました。すなわち、地域の魅力を最大限に引き出すために、さまざまな視点からのアプローチが実現されたのです。
この映像作品では、映像がただ美しい風景を映し出すだけではなく、観客が体験を通じて滋賀の魅力を感じられるよう、感情に深く響く表現が重視されています。訪れる人々が滋賀を去った後にも、心に残る情景や思いが反響し続けることを目指しています。
岡太地監督のコメント
岡太地監督は金賞受賞に際し、次のようにコメントしています。
「日本空間デザイン賞での金賞を受賞できて光栄です。松尾さんとの出会いは私の創造力を広げる刺激的な体験でした。彼の創り上げた革新的な空間と我々の映像が響き合うことで、来場者に深い感動を届けられたことが嬉しいです。」
また、映像制作にあたっては、地域の特性を魅力的に伝えるだけでなく、来場者が滋賀での旅を終えた後にも胸に刻む印象を考えることが重視されました。この新たな試みは、映画やドラマの演出に新たな視点を提供してくれるでしょう。
最後に
今回のK.L.Vは、映像と空間が一体となった新しい文化の形を提示し、受賞という形でその価値が認められました。今後の展開がますます楽しみですね。日本空間デザイン賞のグランプリ、KUKAN OF THE YEAR2025が11月21日に発表される予定で、さらなる受賞が楽しみです。芸術と映像の融合が生む新たな価値は、これからも多くの人々に感動を与えていくことでしょう。