ライカで紡ぐ十七の物語
2025年10月16日、株式会社玄光社からプロフォトグラファー南雲暁彦氏の新作フォトエッセイ『ライカで紡ぐ十七の物語』が発刊されます。この書籍は、南雲氏がライカを使用して撮影した技巧的かつ情熱的な写真が多数収められた一冊で、全17章から構成されています。それぞれの章では、南雲氏が特定のライカマウントレンズを用いて撮影し、その背後にあるストーリーや心情を掘り下げて紹介しています。
レンズの旅を通しての物語
本書はただの写真集ではなく、レンズレビューとしても楽しむことができるユニークなフォトエッセイです。使用されるレンズは、1950年代の伝説的なオールドレンズから最新モデルまで、あらゆる世代のレンズが網羅されています。それぞれのレンズが持つ特性を活かしながら、撮影環境や被写体の選定、さらには時間や天候といった条件にどのように影響を受けるのかを、南雲氏の言葉で紐解いていくのです。
プロの視点が生む驚きと発見
南雲氏の描く文章は、ただの技術的な説明に留まらず、見る者に感動を与えるものです。撮影者としての自分と被写体との対峙の中で、どのようにその瞬間を切り取っていくのか、そのプロセスはまさに驚きと発見に満ちています。南雲氏の独自の視点から語られる言葉は、従来の製品レビューや制作レポートとは一線を画し、読む者を惹きつけます。
美しさと儚さを映し出す
作品集としての魅力も忘れてはいけません。収められた写真は、フォトグラファーの技巧と感性が見事に融合した結果、美しさの中に儚さを潜ませています。掲載された写真は、ライカの特性を最大限に生かした魅力的な作品ばかりです。これからフォトグラフィーを学ぼうとする人や、既にその世界に浸っている人々にとっても、写真に関心があるすべての方におすすめできる一冊です。
フォトエッセイ目次
- - はじめに
- - 第一鏡 そして写真に帰る。Leica SUMMICRON-M 50mm F2
- - 第二鏡 時の衣 Leica NOCTILUX 50mm F1.0 (第二世代/Type E-58)
- - 第三鏡 軽妙洒脱 Minolta M-ROKKOR 40mm F2
- - 第四鏡 名前のある存在 Leitz Canada TELE-ELMARIT 90mm F2.8 (第一世代)
- - 第五鏡 明日は晴れる Leitz Wetzlar SUMMICRON 35mm F2 (第一世代/GERMANY)
- - 第六鏡 切り札 Leica SUPER-ELMAR-M18mm F3.8 ASPH.
- - 第七鏡 写真じゃない時間 Voigtländer HELIAR classic 50mm F1.5
- - 第八鏡 横浜写真探偵譚 Leitz HEKTOR 2.8cm F6.3
- - 第九鏡 机上の正論 Leica APO-SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH.
- - [スペシャルコラム] ソリロキー
- - 第十鏡 頬にかかる風 Leitz ELMAR 3.5cm F3.5
- - 第十一鏡 不器用な正義 Konica UC-HEXANON 35mm F2
- - 第十二鏡 消えゆく光景の中で Leica SUMMILUX-M 35mm F1.4 ASPHERICAL (第二世代 / 手磨き非球面)
- - 第十三鏡 轍 Leica SUMMILUX-M 21mm F1.4 ASPH.
- - 第十四鏡 青い炎 Leitz HEKTOR 12.5cm F2.5 (ビゾフレックス用)
- - 第十五鏡 東京 Fujifilm FUJINON L 5cm F2.8
- - 第十六鏡 明鏡止水 Leica SUMMILUX-M 35mm F1.4 ASPH.
- - 第十七鏡 軌道 Leitz SUMMICRON 5cm F2 (第一世代/Rigid)
- - レンズリスト
- - おわりに
- - 著者プロフィール
著者について
南雲暁彦氏は、TOPPAN株式会社でチーフフォトグラファーとして活躍する人物で、神奈川県に生まれ、幼少期をブラジルで過ごしました。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、世界中で撮影を行い、多様な分野での経験を持つ実力派フォトグラファーです。
この書籍はライカファンのみならず、全ての写真愛好者にとっても手に取る価値のある一冊となっています。興味を持たれた方は、ぜひ試し読みしてみてください。
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