『笑わない数学』待望の続編が描く数学の魅力とは

数学の新たな楽しみ！『笑わない数学３』の魅力

シリーズ累計5万部を突破した人気の数学書『笑わない数学』の最新作が、2025年9月5日（金）に発売される。この続編のタイトルは『笑わない数学３』で、数学の難題を楽しく学ぶことができるエンターテインメント性も魅力だ。著者はNHKの制作班が担当し、番組の内容に基づいているものの、番組を視聴していない人にも楽しめる内容になっている。

数学の戦いを描く多彩なテーマ

本書『笑わない数学３』には、数学者たちが挑んできた難解な問題が5つのテーマで纏められている。以下のテーマで構成されている：
1. 非ユークリッド幾何学
2. 結び目理論
3. P対NP問題
4. 1+2+3+4+…=-1/12
5. abc予想

この内容は、初学者から大学で学ぶ学生まで、幅広い読者層に解りやすく展開されているのが特徴だ。

abc予想の魅力とは？

特に注目されるのは「abc予想」である。この問題は、数年前には様々なメディアで取り上げられ、一般の人々にも名前が知られるようになったが、その内容は決して単純ではない。「たし算」と「かけ算」が関連しているこの問題は、数学の難解さを象徴するものであり、理解に苦しむ点が多いようだ。

興味深いのは、たし算の得意な人でも、この予想の本質を知っている人は少ないこと。数学者にとって、たし算は単純な操作ではなく、奥深い数学の概念が隠れているとされている。例えば、複雑に数を分解するプロセスは一見シンプルに見えるが、実際には難題に直面することがある。