横浜に誕生した新たな映像制作の拠点
近年、映画やCM、ミュージックビデオなど、映像制作の現場でバーチャルプロダクション(VP)の活用が急増しています。このたび、神奈川県横浜市のイエロースタジオにおいて、株式会社TREE Digital Studioとソニーピーシーエル株式会社の協力により、「スマートバーチャルプロダクション」プロジェクトが始動しました。このプロジェクトは、映像制作者の多様化するニーズに応えるための新しいスタジオ環境を提供するものです。
スマートバーチャルプロダクションとは
スマートバーチャルプロダクションは、高度なVFX技術を駆使して、これまでとは異なる形で映像制作を行うプロジェクトです。最近では、小規模案件や部分的なカットでVP撮影を希望するニーズが高まっていますが、これに対して適切なスタジオ環境が整っていないのが現実でした。このプロジェクトは、必要最小限の設備と技術を駆使して、スピーディーかつ効率的な制作環境を実現することを目指しています。
最新技術と設備の導入
新しく設立された「スマートVPステージ」では、最新のソニー製カメラを用いた高品質な撮影が可能です。このスタジオは、ソニーPCLの360°カメラカーを使用した背景と車両を活用した撮影にも対応し、少人数のキャストの寄りショットやスチール撮影も行えます。これにより、制作側はより自由に創造的な作品を生み出すことができるのです。
具体的な設備概要
- - スタジオ名: スマートVPステージ
- - 所在地: 神奈川県横浜市都筑区高山18-25(イエロースタジオ Bスタジオ)
- - 主な設備:
- ソニー製のLED照明「Crystal LED VERONA」
- 可搬式LED「BOEのBTJ-XM019A」
- カメラ: ソニーのCinema Lineカメラ『FX9』
これらの設備により、業界最高水準の映像制作が実現可能となり、今後の制作活動において新たな可能性が広がります。特に、VP撮影を用いることで、よりリアルで質の高い映像表現が可能となり、観客を魅了する作品の誕生が期待されます。
TREEのビジョン
株式会社TREE Digital Studioは、映像制作に留まらず、多岐に渡るコンテンツ制作に挑戦しています。同社は、企画から撮影、編集、CG、プログラミングに至るまで、すべての工程を一貫して自社で行える体制を整えており、「映像+α」のコンテンツ制作に力を入れています。新たに結成された「TREE VFX」チームは、これまでの経験と技術を活かし、インタラクティブな作品の制作にも取り組んでいます。
今後の展望
本プロジェクトを通じて、TREEは、映像制作の新たな可能性を提案し、クリエイティブな自由度をさらに拡げていくことを目指しています。VFX技術をもっと身近にすることで、多様な制作ニーズに応える新しいビジネスモデルを確立し、映像業界の発展に貢献していく所存です。これからのイベントや新たな作品に、ぜひご期待ください。