谷川俊太郎の唯一の写真詩集が12年ぶりに重版
2024年11月、詩人・谷川俊太郎さんが亡くなってから1周忌を迎えるこの時期に、詩人の唯一の写真詩集『写真』が12年ぶりに重版されました。この重版は株式会社晶文社が手掛け、長らく品切れとなっていたこの貴重な一冊に新たな息を吹き込むこととなります。
谷川俊太郎とは
谷川俊太郎氏(1931-2024)は、日本を代表する詩人として知られ、詩集、絵本、エッセイなど、ジャンルに縛られない幅広い活動を展開してきました。彼の言葉は、時に哲学的でありながらも心に響く美しさを持った作品ばかりです。1952年に処女詩集『二十億光年の孤独』を刊行して以来、数多くの受賞歴を誇ります。
写真詩集『写真』の魅力
『写真』は、谷川氏が52枚の写真と共に詩的なエピグラムを書き加えた作品で、ただの写真集に留まらず、彼の生活史とも言える深い意味を持った一冊です。谷川氏自身が「ほんとうに楽しんで作った一冊」と語るように、この詩集は彼の視点を通して捉えた瞬間を凝縮しています。
解説を担当した飯沢耕太郎氏は、「ここに写っている人々、撮った私、それぞれの時間は現実のうちにあるが、同時に想像力のうちにしかないとも言える」と述べ、谷川氏の写真には独自の深みがあることを示唆しています。
この写真詩集は、普遍的な「写真論」との接点を生む可能性も秘めています。写真は記録に留まらず、観る者の感情や想像力を喚起するものであり、谷川氏はその特性を存分に活用したのです。
内容詳細
この書籍は、144ページのA6変型の上製本として構成されており、価格は2,420円(税込)です。ISBNは978-4-7949-6795-4で、初版は2013年2月に発行されています。再発行にあたり、長い間手に入らなかったこの一冊を手に入れるチャンスも広がっています。
書籍の詳細や購入情報については、
晶文社の公式サイトをご覧ください。
まとめ
再版された写真詩集『写真』は、谷川俊太郎氏の詩的な視点を感じさせる作品として、今もなお多くの人々に新たな感動を与えることでしょう。この機会に、再び彼の作品に触れてみてはいかがでしょうか。記憶に刻まれる瞬間が、あなた自身の想像力を促進してくれるかもしれません。