26刷を迎えた人気絵本『ひとりじめ』、友だちの大切さを育む

愛され続ける絵本『ひとりじめ』の魅力

株式会社佼成出版社が発行する絵本『ひとりじめ』が、第26刷を迎えました。この作品は、友情や思いやりの大切さを子どもたちに伝えることで、多くの親子から支持されています。特に、こぐまの気持ちの変化を通じて、友だちと仲良く遊ぶことの重要性を描いており、心を育てるしつけにも自然となじむ内容となっています。

物語のあらすじ

物語は、きつねとうさぎがブランコで遊んでいるところから始まります。そこにやってきたのがこぐまです。「ぼくの番だよ」と言い放ち、遊びを独占しようとするこぐま。友だちに遊びを譲ることなく、ひとりじめをしてしまったこぐまは、その後に待ち受ける寂しさを経験することになります。彼は、自分の行動が周りにどのような影響を与えるかを知ることになり、やがて友人たちの楽しむ姿を見て、友情の大切さに気づくのです。

絵本の特徴

『ひとりじめ』は、子どもたちが自らの行動を見つめ直し、思いやりの心を育めるように作られています。著者は、文を本間正樹、絵をいもとようこが手掛けており、彼らの個性が見事に融合しています。特に、いもとようこの独自のはり絵技法は、色彩豊かで温かみのある世界を描き出しており、読者を魅了します。これにより、子どもたちは楽しく読み進めながら、自然と友情や思いやりについての大事なメッセージを受け取ることができるのです。

著者の背景

本間正樹は、新潟県出身で、創作童話やノンフィクションなど幅広いジャンルで執筆活動を行っています。彼の作品は、自然と人間関係の深いテーマを探求するもので、絵本『ひとりじめ』もその延長線上で生まれました。一方、いもとようこは、兵庫県生まれで金沢美術工芸大学を卒業した後、教員としてのキャリアを経て絵本作家に転身しました。彼女の入念な作業と独特の美的感覚が、多くの賞を受賞する背景となっているのです。