佐伯泰英の名作時代小説が同時復刊
2023年6月より、文藝春秋と光文社から、佐伯泰英さんの傑作時代小説シリーズ『密命』と『交代寄合伊那衆異聞』が復刊されることが発表されました。この素晴らしいニュースに、文学ファンたちは歓喜の声を上げています。
復刊の背景
佐伯泰英さんは、文庫書き下ろし時代小説という新たなジャンルを切り開き、300冊以上、8300万部という驚異的な発行部数を誇る作家です。『密命』シリーズは、1999年に初めて刊行された作品で、以来多くの読者に愛され続けています。
佐伯さん自身も、作家としての転機となった『密命』と、精力的に描いた『交代寄合』の二シリーズが復刊されることを喜びを持って迎えています。80歳を超えた今、再び新たな挑戦として、多くの読者に作品を届けられることを期待しているとのことです。
『密命』シリーズの魅力
『密命』シリーズは、家庭の絆や成長、挫折を描いた物語でありながら、剣豪小説としての要素も兼ね備えています。金杉惣三郎を主人公に、豊後相良藩を舞台にした物語が繰り広げられます。藩主と起こったある出来事から、ふぬけを装う惣三郎が江戸での密命に関与し、様々な人たちとの出会いを経て成長していく様子が描かれています。この復刊版では、イラストも横田美砂緒さんによる新しい装画で展開され、視覚的にも楽しませてくれます。
『交代寄合伊那衆異聞』シリーズについて
もう一つの復刊作品、『交代寄合伊那衆異聞』は、信濃国の弱小旗本家を舞台にした物語です。このシリーズの主人公、本宮藤之助は、家臣としての立場を超えて大出世を果たし、伊那谷から江戸を経てさらには海外へと繰り広がる冒険に旅立ちます。
伊那の大地に育まれた藤之助が、偶然にも宿命に導かれていく様子は、読み手を飽きさせることなく物語を楽しませます。全23巻にわたるこのシリーズも、復刊によって新たな読者を迎えることでしょう。
期待される復刊スケジュール
『密命』シリーズの復刊は、以下のスケジュールで刊行されます:
- - 【見参!寒月霞斬り密命(1)決定版】 2023年6月4日
- - 【弦月 三十二人斬り密命(2)決定版】 2023年7月8日
- - 【残月 無想斬り密命(3)決定版】 2023年8月5日
そして『交代寄合伊那衆異聞』も同様に、以下の日程で続いて刊行されます:
- - 【変化交代寄合伊那衆異聞(1)決定版】 2023年6月11日
- - 【雷鳴交代寄合伊那衆異聞(2)決定版】 2023年7月9日
- - 【風雲交代寄合伊那衆異聞(3)決定版】 2023年8月7日
これらの復刊により、新たな世代の読者たちにも佐伯泰英さんの作品の魅力を伝える機会を得られることが期待されます。
おわりに
佐伯泰英さんの作品は、時代を超えて多くの人々に共鳴を与えてきました。新しい装丁で再び手に取る機会が増えることに、私たちも胸を躍らせています。ぜひ、これを機に佐伯作品に触れてみてはいかがでしょうか。文学の世界での新たな冒険が待っているはずです。