藤巻亮太 LIVE TOUR 2025「儚く脆いもの」東京公演レポート

2025年4月24日、藤巻亮太のライブツアー「儚く脆いもの」が東京のZepp DiverCityで繰り広げられました。この公演は、藤巻の最新アルバム『儚く脆いもの』を引っ提げた全国ツアーのフィナーレであり、来月の台湾公演に向けた重要な一夜でもありました。

春を感じさせるステージ

ツアーは4月4日の札幌から始まり、7都市を巡る旅路の中、東京公演は特別な意味を持つ瞬間となりました。開演の一曲目、「桜の花が咲く頃」は、春の訪れを告げる明るいサウンドで会場を包み込みます。桜色の照明に彩られたステージは、まるで春の息吹をそのまま表現したかのようです。

藤巻とバンドメンバー—御供信弘、片山タカズミ、近藤寿—の息の合ったパフォーマンスは観客の心を掴み、初めから最後まで絶え間ないエネルギーを感じさせました。特に、アルバムの中でも特に響く「Glory Days」と「指先」では、感情の起伏が音楽に表現され、観客を魅了しました。

人生のメッセージ

藤巻は自身の楽曲について、「春は出会いと別れの季節であり、それらの感情を大切にした」と語り、観客をメロディに引き込む力を持っています。新しい曲「愛の風」は、彼の人生や生活の中での経験から生まれたもので、聴く人々に温かいメッセージを届けました。音楽を通じて、藤巻は訪れる春の喜びを分かち合うことを優先しているのです。

演奏が進む中、「粉雪」では、アコースティックなアレンジにより、冬の景色を思わせる美しい空間が広がります。再度、観客とともに冬の思い出を共有し、心温まる瞬間を生み出しました。

強いメッセージを届ける

バンド演奏が一層強烈になると、藤巻はさらにダイナミックな楽曲を届けます。「朝焼けの向こう」ではエネルギッシュなロックの波動が会場を埋め尽くし、手を挙げる観客の姿はまるで一つの大きな生き物のようでした。曲の最後に向かうにつれて、藤巻は「新しい季節」を通じて変化を迎える大切さを歌い上げます。これこそが、出会いと別れが絡み合う『儚く脆いもの』のテーマそのものです。

アンコールでのサプライズ

アンコールでは、2025年に予定されているアコースティックツアーの発表があり、ファンたちは興奮の渦に巻き込まれます。その中で披露された「花びらのメロディー」と「3月9日」は、藤巻の優しさと力強さを象徴するような楽曲でした。さらにダブルアンコールの「ゆらせ」では、全員で楽しむ盛り上がりが公演の締めくくりを華やかに飾りました。

まとめ

藤巻亮太の「儚く脆いもの」ツアー東京公演は、ただの音楽イベントを超え、リスナーたちの心に深く響く特別な体験を提供しました。どの楽曲も、その瞬間にしか味わえない生々しさをもっており、ファンたちはその思い出を胸に新しい季節を迎えることができるでしょう。秋のツアーに向けての期待も高まる中、その特別な瞬間をもう一度味わえることを願っています。