大前粟生の衝撃作『物語じゃないただの傷』が3月21日発売
作家・大前粟生の新作小説『物語じゃないただの傷』が、2025年3月21日に株式会社河出書房新社から発売される。この作品の主人公は、なんと“男のくせにフェミニスト”という異色のキャラクター。彼が抱える悩みや思いを通じて、現代社会における男性性やジェンダー問題を鋭く描き出している。作品の中心には、ポリコレ系文化人の後藤と、“報われない男”・白瀬の”歪な同居生活”があり、その行く末がどうなるのか、読者の関心を引きつける。
『物語じゃないただの傷』のあらすじ
後藤は、男でありながらも有害な男性性を告発することを自身の使命にしている。しかし、そんな彼に白瀬が接近。白瀬は無職で金もない状態に陥り、職や生活の不安を抱える中、後藤の秘密を盾に「お前の家に住ませてくれや」と脅しをかけてくる。こうして始まる二人の歪な共同生活は、彼らの心の傷を曝け出しながら、徐々に進展していく。
この物語は、単なるフィクションにとどまらず、“差別への抵抗・告発”が消費される現代社会の厳しい現実を映し出す超衝撃作となっている。大前は、映画化された『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』に続いて、再びジェンダー差別に立ち向かう男性の姿を繊細に描くことで、感情に訴えかける力強いメッセージを発信している。
推薦コメント
さらに、本作には豪華な推薦コメントも寄せられている。脚本家でNHK連続テレビ小説『虎に翼』やアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』などで知られる吉田恵里香は、「増幅していく差別と偏見と絶望を受け止めた先に、大前さんは一筋の光を導く」と評価する。一方、芸人でYouTuberの大島育宙は、「この物語が届かない時代なら、もう本当に手遅れだ」と、その重要性を力説している。
刊行記念イベントの開催
また、特別イベントも予定されている。「大前粟生×吉田恵里香『物語じゃないただの傷』刊行記念トークイベント」が、2025年5月以降に開催される予定で、主催はリアルサウンド ブック編集部だ。詳細は後日発表されるとのこと。
新刊情報
- - 書名: 物語じゃないただの傷
- - 著者: 大前粟生
- - 仕様: 46判上製/144ページ
- - 装丁: 川名潤
- - 発売日: 2025年3月21日
- - 税込価格: 1,892円(本体1,720円)
- - ISBN: 978-4-309-03950-3
この作品は、現代の「男」たちが抱える葛藤と、それを取り巻く社会的な問題を深く掘り下げている。大前粟生が織り成す新たな物語に、ぜひご期待ください!