60代女性の断捨離事情を探る
最近、60代女性をターゲットにしたファッション誌『素敵なあの人』が実施した「断捨離事情」に関するアンケートが注目を集めています。この調査は、60代女性がどのようにして自宅の不要品を整理しているか、そしてその目的や方法に関するもので、131人の読者に対して行われました。調査結果からは、彼女たちの価値観やライフスタイルが伺えます。
調査結果の概要
調査によると、60代女性の約半数が家の物のうち3割以上が不要品であると認識しています。実に77.9%の回答者が過去に断捨離を経験したと答え、特に衣類や食器などの生活用品が主な対象となっていることがわかりました。
参加者が断捨離を実施した動機として最も多かったのは、「家に物が多くなった」という理由で、続いて「使用していない物が多い」「心をスッキリさせたい」という声が上がりました。実際に断捨離を通じて得られた最大のメリットとしては、「気持ちがスッキリした」という精神面での効果が挙げられています。
断捨離の実施方法とタイミング
調査では、具体的な断捨離の手法も明らかになりました。「捨てる」という方法がもっとも多く、42.8%の人がこの方法を選択しています。続いて「売る」が28.9%を占めています。また、断捨離のタイミングについては、約7割の人が「思い立った時に行う」と答えています。この結果から、計画的に物を整理するのではなく、瞬発的な決断に基づいて行動する傾向があることが明らかになりました。
断捨離後の維持の難しさ
しかし、努力の甲斐もむなしく、綺麗な状態を半年以上キープできないと感じている人も約5割に上りました。断捨離後の物の管理が難しいと感じる声が多く、これが再び不要品が増えてしまう一因でもあるようです。
新しい物を増やさない努力
一方で、新たな物を増やさないための工夫をしている人は約7割に達しました。具体的には、購入前にその物が本当に必要かどうか考える、また一つ新しい物を買ったら一つは処分する、という方法が多く挙げられました。このように、物を減らすだけでなく、増やさない努力も同時に行っていることが分かります。
編集長の見解
『素敵なあの人』の編集長、神下敬子氏は「60代は購買力が高い世代でありながら、同時に物を減らし、身の回りをスッキリさせたいとの思いが強い」とコメントしています。特に、「捨てる」のが42.8%、次いで「売る」が28.9%という結果には大きな差が見られ、多くの人が思い出や経済的価値を理由に迷う場面があると言います。
フリマ利用のすすめ
また、フリマアプリの活用が進むことで、断捨離に対する抵抗感が和らぎ、物を処分する機会が増えると考えています。空いたスペースには新たな物を迎え入れられるので、消費活動も活性化されるのではないでしょうか。
出版情報
この調査結果をもとに『素敵なあの人』8月号が2025年6月16日に特別価格1680円(税込)で発売される予定です。また、断捨離に関する書籍も多数刊行されています。『お金持ちは断捨離上手』や『シニアの断捨離 決定版』など、読者のニーズに応えたコンテンツが揃っており、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
60代女性の生活スタイルや価値観は、そのまま社会全体にも影響を与えるもの。今後の断捨離トレンドにも注目です。