テリー・ライリーの創造世界を深く探る完全ガイドの発売

音楽界の巨星テリー・ライリーを一望する「テリー・ライリー完全版」

2025年4月30日、株式会社河出書房新社から発売されるディスクガイド『テリー・ライリー完全版』は、ミニマルミュージックのパイオニアであり、多様な音楽的スタイルを融合させてきたテリー・ライリーの全貌に迫ります。

テリー・ライリーは、特定のフレーズや音型の反復から成る「ミニマルミュージック」を創始し、これがジャズやロック、さらにはエレクトロニックミュージックに大きな影響を与えてきました。著名な作品「インC」や「ア・レインボウ・イン・カーヴド・エア」など、彼の名曲が現代音楽界にどのような彩りを加えているのかを徹底的に分析します。

本書の特徴と内容

『テリー・ライリー完全版』は、ライリーの長い音楽人生を俯瞰する価値のある一冊です。彼の歴史を振り返ることから始まり、各章では彼の代表作などを網羅した内容が展開されます。

第1章「アーリー・イヤーズ」では、ライリーの音楽家的背景を掘り下げ、彼がどのようにしてミニマリズムの世界に足を踏み入れたのかを探ります。第2章では「インC」に焦点を当て、世界の様々な演奏家による解釈を詳細に見比べます。

さらに、他の作風や影響を受けたアーティストたちについても言及されており、特に映画音楽作曲家の久石譲や坂本龍一をはじめとした現代のアーティストとの関わりが光ります。これにより、ライリーの音楽がいかに幅広いジャンルに影響を与えているかを知ることができます。

音楽の多様性と未来への展望

また、クロノス・カルテットとの共同作品や、ライリーの即興性に焦点を当てた作品群も取り上げられ、彼の音楽がどれほど多様であるかが明らかにされています。特に2025年6月に予定されている90歳の記念コンサートに向けて、彼の作品がどのように生き続けるのかが期待されます。

ライリーの音楽スタイルは、アラビックなメロディやアフリカ、アジアの要素を引き入れ、さらにジャズのニュアンスを融合させているといいます。これが多くの人々を惹きつける魅力の一部となっています。