住田祐のデビュー作『白鷺立つ』が直木賞候補に
2025年9月10日に株式会社文藝春秋から刊行された住田祐のデビュー作『白鷺立つ』が、第174回直木三十五賞にノミネートされるという嬉しい知らせが届きました。この作品は、比叡山で行われた二人の仏僧の壮絶な修行を描いた作品で、松本清張賞を受賞したことでも注目を浴びていました。
ノミネートの背景
住田さんの『白鷺立つ』が直木賞の候補に選ばれたことは、2004年の山本兼一の『火天の城』以来、21年ぶりの快挙です。さらに、デビュー作がこのような名誉ある賞にノミネートされるのは、逢坂冬馬の『同志少女よ、敵を撃て』以来のことです。
著者のコメント
直木賞候補に選ばれたことについて、住田さんは「まさか直木賞の候補に選ばれるとは思ってもいませんでした。期待せず、行不退の一念で書いていこうと思います」と語っています。その言葉からは謙虚さと強い意志が感じられます。
『白鷺立つ』ってどんな作品?
物語は、比叡山延暦寺で行われる「千日回峰行」を題材にしています。主人公となる二人の仏僧は、失敗すれば死亡すると言われるこの修行に挑みます。しかし彼らには、やがて大きな試練が待ち受けており、修行の過程で抱える「やんごとなき秘密」が物語の核心をなしています。
行に挑む姿勢と、歴史に名を残したいという彼らの葛藤が、比叡山の景観と共に織り交ぜられ、読者を魅了します。この作品は単なる小説を超えて、命懸けの修行の意義や人生の選択、罪の重さを問うものとして深い感動を呼び起こすのです。
書店員たちの絶賛
書店員たちからの反響も非常に大きいです。「ひたすらに修行に勤しむ僧たちのお話が、こんなにスリリングで面白いとは!」と感激する声が続出。小説を読み進めるうちにスリリングな展開に引き込まれる読者も多いようです。
これらの声は、『白鷺立つ』がただの歴史小説ではなく、現代の感覚でも楽しめる作品であることを示しています。住田さんの描写力とストーリーテリングの魅力が存分に発揮されている模様です。
最後に
住田祐の『白鷺立つ』は、直木賞の選考会が行われる2026年1月14日までの間、多くの読者の心をつかみ続けることでしょう。歴史を舞台にしたこの感動の物語が、どのように評価されるか、今から楽しみです。興味を持たれた方は、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。作品の奥深さにきっと魅了されることでしょう。