図書館向け書籍『AIの世界へようこそ』が特例表彰を受賞!その意義とは
株式会社学研ホールディングスが出版した『AIの世界へようこそ』が、第40回電気通信普及財団賞「テレコム学際研究賞」の特例表彰を受けました。この賞は、情報通信の普及に寄与する優れた研究や著作を顕彰するもので、通常は大学や研究機関が対象となることが多い中、子ども向けの本が選ばれたのは極めて異例なことです。
著者の美馬のゆり氏は、公立はこだて未来大学の教授として、子どもたちが理解しやすいようにAIの複雑な仕組みを平易な言葉で解説する取り組みを行い、その成果が高く評価されました。本書は、AIがもたらす可能性とリスクの両面について考察し、読者に深い示唆を与える内容となっています。
著者・美馬のゆり氏の想い
美馬氏は、受賞に際して感謝の意を表し、本書が子どもたちにAIを正しく理解してもらえるよう工夫を凝らしたことを語りました。専門書とは異なり、専門的な概念を噛み砕くために時間をかけた結果、自身の著作の中でも特に思い入れが強い作品となったようです。
彼女は日本の児童書が文学作品に偏っていることに言及し、科学や技術をテーマにした書籍が少ない現状を改善したいと考えています。本書は、AIの仕組みだけでなく、その影響を批判的に考える視点を提供し、持続可能な未来を築くための道筋を示します。
AIの光と影、大切な問いかけ
本書では、AIを利用することによる効率化の利点と、人間が失う可能性のある価値についても触れています。たとえば、AIに全てを任せることで、「自分で考える」ことや「新しい発見の機会」が奪われるリスクがあると警告しています。読み手に対し、AI時代における幸せとは何か、どのような未来を目指すべきかを問いかける構成となっています。
チェンジメーカーになるための一冊
著者は、「あなたもチェンジメーカーになれる」というメッセージを本書の中心に据えています。AIが社会を変える力を持つ中で、私たちがその利用法を選択することは非常に重要です。小中学生向けに書かれているこの本は、AI時代を生きる全ての人々にも読んでほしい内容です。
読者がこの本を通じて「未来を変える力」を自覚することができるでしょう。
まとめ
『AIの世界へようこそ』は、AIの仕組みとその影響を学び、未来を創るための視点を提供する重要な一冊です。この特例表彰が、さらなるAI教育の発展につながることが期待されます。美馬氏がこれからも学際的な研究を続け、AIを題材とした未来の教育に貢献することを願っています。
書籍の詳細は、
学研出版サイトでご確認ください。