青森県に根付く伝統技法、
津軽こぎん刺しは、最近再評価されています。この度、津軽こぎん刺しに関する情報や技法を網羅した
増補改訂版が発売されます。この本は、青森の伝統的な手仕事を幅広い年齢層に紹介するために編纂され、多くの人にとっての決定版となっています。
津軽こぎん刺しの歴史
津軽こぎん刺しの起源は、寒冷地域である青森において防寒や補強を目的に麻布に麻糸で刺繍を施したことに始まります。最初はシンプルな模様でしたが、女性たちの手によって多彩なデザインへと進化しました。その背景には、民藝運動との関わりがあり、弘前こぎん研究所が設立されたことが大きな影響を与えています。
本書の構成
本書では、津軽こぎん刺しの基本的な知識を紹介するだけでなく、材料や道具、刺し方などの実践的な情報も取り上げています。また、伝統を守り伝える方々へのインタビューを通じて、技法や模様の美しさ、こぎん刺しの背景についても深堀りしています。特に、南部菱刺しとの関係性など、多角的にこぎん刺しに触れることができる内容となっています。
古作と新たな図案
増補改訂版では、古作10点を新たに収録し、さらに年表も改正されています。古くから残る図案や技法を紹介することで、津軽こぎん刺しの魅力を再確認できる内容です。手仕事の美しさと温かさを感じることで、読者は津軽の風土を体験できるでしょう。
監修者の紹介
本書は、
弘前こぎん研究所によって監修されています。昭和17年に設立されたこの研究所は、民藝運動の影響を受けながら、こぎん刺しの普及に努めてきました。基礎的な研究とともに、観光民芸品としての販売活動も行っており、地域文化の保存と伝承に力を注いでいます。
書籍情報
書名: 増補改訂版 津軽こぎん刺し 技法と図案集
監修者: 弘前こぎん研究所
仕様: B5判、224ページ
定価: 3,960円(税込)
発売日: 2025年12月22日
ISBN: 978-4-416-52555-5
本書は、津軽こぎん刺しの魅力を広く伝えるために制作されました。手仕事の優れた技術とその背景にある文化を知る絶好の機会です。ぜひ手に取ってみてください。