岡山の水辺の恵みと文化を深く知る『ぎょぶる』特集号発刊

生き物文化雑誌『ぎょぶる』13号の魅力

岡山県の大自然や豊かな水辺に焦点を当てた生き物文化雑誌『ぎょぶる』の13号が発刊されました。岡山特集として、この地域ならではの食文化や歴史を深く掘り下げた内容が盛りだくさんです。

岡山県の淡水と海の恵み

岡山県は、三川が流れる恵まれた土地で、アユモドキなど珍しい淡水魚が生息しています。この地は魚部にとって、まさに淡水魚の聖地といえるでしょう。特に、児島湖の漁師たちや川魚専門店は、地元の独特な食文化を今日まで受け継ぎ、今でも活躍しています。

今回の特集では、岡山の人々がどのようにして川や海からの恵みを活かしているのかを紹介し、意外にも多くの地元の方が「ヒラ」や「鮒飯」を知らない現実に驚かされる内容となっています。岡山の食文化を改めて見直すきっかけとなることでしょう。

文化と歴史の交差点

さらに、特集では「吉備の穴海」が持つ歴史的な変遷についても触れています。源平の争いに関する興味深い事実や、貝類の専門家によって発見された岡山固有の新種カタツムリについても詳しく解説されており、現在と過去の岡山の姿をつなげる貴重な情報が得られます。

吉備の穴海は、人々の生活や文化にいかに影響を与えたのか、豊富な写真とともに紹介されており、本号を通じて岡山の魅力を再発見することができます。

魚部的観光案内

特集の中には「魚部的観光案内コーナー」も設けられており、知る人ぞ知る歴史ある和菓子屋や美味しいチュオタンなど、岡山で訪れるべきスポットが紹介されています。これは岡山県民だけでなく、観光客にとっても有益な情報となるでしょう。

特集の寄贈意図

『ぎょぶる』の特集では、様々な知識を持った専門家の寄稿があり、地域の多様性や生物の魅力を深く理解してもらうことを目指しています。今回の特集号は、倉敷市や岡山市などに寄贈され、特に地元の方々にこの文化を広めようという意図があります。この取り組みにより、地域の魅力がより多くの人に伝わることを期待しています。

特集号は全96ページで1,500冊が発刊されており、地域の各所で配布されているほか、興味のある方は購読も可能です。購入は蟲文庫や魚部のオンラインショップで行うことができます。