Expo 2025大阪での『マンガアラビア』展示
サウジアラビアの人気マンガプラットフォーム『マンガアラビア』が、2025年に大阪で開催される「Expo 2025 大阪・関西」において日本語版を発表することが決定しました。これは、同館の展示スペースで行われるもので、特別号として『マンガアラビア・キッズ』や『マンガアラビア・ユース』の発行に加え、サウジアラビアのローカル作品を一堂に展示する予定です。
国際展開の意図
『マンガアラビア』は、現在1,200万人以上のアプリユーザーを抱え、195カ国以上で利用されています。この国際的な展開を強化するために、株式会社「マンガインターナショナル」を設立し、東京に新たな子会社を設立しました。この動きにより、より広い市場へアクセスを拡大し、アラブ世界での日本の優れたコンテンツの普及を進める計画です。
特に印象的なのは、日本の主な出版社と連携を強めていることです。小学館、集英社、KADOKAWA、講談社、白泉社といった出版社とパートナーシップを結び、アラビア語でのマンガを通じて日本のコンテンツを広めています。これにより、両国の文化交流や理解を深めることが期待されています。
知的財産権の保護への取り組み
また、海賊版の撲滅にも力を入れています。日本の特許庁の模倣品撲滅キャンペーンに協力し、知的財産権の保護活動が国際的に評価されています。特にアラビア地域における権利保護の取り組みに対して、特許庁から感謝状を授与されるなど、その努力が認められています。
イサム・ブカーリ氏のコメント
『マンガアラビア』の代表で editor-in-chief のイサム・ブカーリ氏は、「私たちはこの特別展示に非常に誇りを感じています。日本の漫画を通して、私たちの文化や価値観を日本語で表現し、Expo 2025を通じて皆様と共有できることを光栄に思います。今年は、サウジアラビアと日本の外交70周年という特別な年なので、両国の友好関係を祝う良い機会になることでしょう。」と語っています。
このように、国際的な文化交流の場としてのExpo 2025は、両国のストーリーや作品が観客にユニークな体験を提供する場となることが期待されます。
マンガアラビアの概要
『マンガアラビア』は、サウジ・リサーチ&メディアグループ(SRMG)の子会社であり、サウジアラビアとアラブ文化のクリエイティビティを国際的に発信することを目的としています。日本のマンガをアラビア語に翻訳し、アラブの家庭に向けて楽しめる読書体験を提供しています。そして、サウジアラビアの文化や価値観を反映した独自のコンテンツ制作も進めています。
さらに、月刊誌は84号を発行し、アラブ諸国の220ヵ所以上の流通ポイントを持ち、月間25万部以上を発行するに至っています。また、アラブ諸国から170名以上の若手クリエイターを発掘し、日本の作品とコラボレーションする取り組みも行っています。これによって、両国のクリエイティビティを融合させ、新たな文化的価値の創出を目指しています。