日本生まれのパンダが中国に戻る理由とは?
2025年6月20日、朝日新聞出版から発売予定の書籍『語るパンダ 日本パンダ保護協会20周年誌』が注目を集めています。この本は、日本と中国の研究者をはじめ、さまざまな専門家が寄稿した19本の論文やエッセイを収録したもので、日本生まれのパンダがなぜ中国に戻らなければならないのかといった疑問に答えています。この書籍は、パンダに関する最新の知見だけでなく、保護活動の重要性についても深い理解を提供します。
パンダと日本の関係
パンダは日本において大人気の動物であり、特に上野動物園のシャンシャンはその象徴のような存在となっています。しかし、シャンシャンを含む多くのパンダが中国に戻る理由は一体何でしょうか。この書籍では、日中研究者がその背景をさまざまな視点から掘り下げています。
読むべきポイント
ここで本書の読みどころをいくつか紹介します。まず、シャンシャンの誕生から中国への旅立ちまでの舞台裏を、上野動物園の担当者による寄稿文が詳細に語っています。ファンがどのようにパンダを見分けるのか、徹底的な調査結果も掲載されています。
また、パンダの故郷である中国の「ジャイアントパンダ保護研究センター」の研究者たちによる初邦訳の論文も必見です。彼らの研究成果は日本におけるパンダ保護にとって不可欠な情報となるでしょう。
パンダの文化と歴史
さらに、三井記念美術館の館長による『鳥獣人物戯画』にパンダがいたらどうなるかという新たな視点をもたらすエッセイも盛り込まれています。パンダに関する文化的な考察は、読者に新たな視点を提供することでしょう。
驚くべきことに、古の文献から発見された情報によると、大昔のパンダは鉄を食べていた可能性があるというのです!これらの発見は、パンダの生物学を考える上で非常に興味深いものです。
環境保護という視点
もちろん、パンダの保護のためにどのような活動がなされているのかも本書では掘り下げられています。ワシントン条約に関する最新の運用についても詳しく解説されており、パンダを取り巻く現状を理解するためには欠かせない情報となっています。
日本パンダ保護協会とは?
本書は、日本パンダ保護協会の20年間の集大成と言えます。この団体は、2002年に設立され、日中国交30周年を契機に海外でのパンダ保護に向けた活動を本格化しました。調査や講演会、写真展など様々なイベントを通して、絶滅の危機にあるパンダの生息環境の保護に貢献しています。名誉会長には著名なタレント、黒柳徹子氏が就任されており、協会の活動は非常に幅広い範囲に及んでいます。
結論
『語るパンダ 日本パンダ保護協会20周年誌』は、単なる動物図鑑ではなく、パンダを通して日本と中国の関係を考えさせる重要な書籍です。日本生まれのパンダが中国に戻る理由を探求するこの一冊は、パンダファンだけでなく多くの方にとって貴重な読み物となることでしょう。定価は2,750円で、416ページにわたってパンダの魅力が詰まった内容となっています。詳しい情報は
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