星野一義の歴史と哲学を探る新刊「星野魂」特集

新刊発売：auto sport特別編集「星野魂」

自動車ファンやレース好きにとって待望の一冊が登場します。2025年12月17日に発売される「auto sport特別編集『星野魂』」は、1980年代と1990年代に日本のモータースポーツ界で燦然と輝いた星野一義に焦点を当てています。この特集では、星野の卓越したドライビング技術や背後にある哲学、さらには彼の競技人生の軌跡を追いかけます。

星野一義の幼少期とプロの決意

星野一義は、一般的なアスリートの道を歩むことなく、バイクに夢中になった中学2年生の頃から「プロとして生きる」という夢を抱きました。彼は元々野球少年でしたが、ある日バイクの魅力に引き寄せられ、自分のバイクを手に入れました。そして、浜松オートで目にした走りを研究し、自らも走ることで技術を磨き始めます。高校を中退し、プロモトクロスライダーの道を選んだ彼の決意は、早くから豊かな経験と自信をもたらすことになりました。

ニッサンとの出会いと契約

星野は、自分の走りを実践し、他人の走りを研究することで成長を遂げました。そうして得た技術を武器に、彼はオーディションを経てニッサンの契約ドライバーに選ばれ、4輪レースの世界へと足を踏み入れます。彼のドライビングスタイルやレースに臨む心構えがどのように形成されたのか、全キャリアにわたるインタビューを通じて明らかにされます。

星野のレース哲学

この書籍では、星野一義がどのように走り、戦ってきたのか、またその背景には何があったのかを詳細に追求しています。特に、1970年代初頭に乗ったニッサン・チェリーの思い出や、FF車が珍しかった当時のレース環境についても触れています。激しいタックインをどう乗りこなし、レースカーとしての性能を高めていったのか、その過程が子細に描かれています。

星野フォーミュラクロニクル

本書の特筆すべき部分の一つは、星野が情熱をかけてきたフォーミュラレースの歴史を3つの時代にわけて振り返る「星野フォーミュラクロニクル」です。1983年から1986年にかけてはF2時代に挑んだ星野の姿が描かれ、当時の技術や競争環境についての生きた証言が詰め込まれています。星野自身の言葉には、時代を超えてレーシングドライバーに求められる資質についての深い示唆が含まれています。

様々な満載な企画

さらに、星野一義自身による貴重な回顧録や、対談コーナーも充実しています。星野一樹氏との対談を通じて、父・星野一義の考え方や、これからのモータースポーツにかける想いも語られています。また、星野がこれまでに乗ったニッサン車の詳細なインプレッションも収められており、ファンにはたまらない内容となっています。