日本の経済を再生するための一冊
日本経済は1990年代のバブル崩壊以降、30年以上にわたり低迷を続けてきました。その影響で、特に30代以下の若者たちは「不景気」という言葉を生まれた時から日常的に耳にし、大人たちは社会に出た瞬間から厳しい経済環境に直面してきました。これにより、日本はかつて経済大国であった地位を失い、今ではGDPランキングで中国に抜かれ、最近ではドイツにも後れを取るようになってしまいました。
このような状況下で失われた「技術立国・日本」という言葉は、時折過去の栄光を懐かしむだけの存在になりつつあります。日本の製造業は、創意工夫を通じて独自の技術や高品質な製品を生み出し、世界中から認められていましたが、30年の経済低迷の中で多くの企業が倒産したり、外資に買収されるなど、かつての技術が失われつつあります。
特に中小企業や伝統工芸業界は苦境に立たされ、デフレの影響で消費者の意識が「安価で粗悪」な輸入品へと向かっています。その結果、長い歴史と伝統を持つ日本製品が消えていくという事態が生じています。安価な外国製品に押される日本製品が淘汰される現実を受け、清水ともみ氏は著書『JAPAN MADE 「日本製」を求めて。」を通じて再び世に訴えかけています。
話題の著者と新刊の内容
清水ともみ氏は、「民族漫画家」としても知られ、ウイグルやチベット、南モンゴルなど、弾圧を受けている民族の歴史や証言を漫画化する活動に取り組んでいます。彼女の作品は、特に最近ではその社会的な背景が注目を浴びており、それが日本の製造に対する思考へと繋がった背景が本書には込められています。
清水氏は「おわりに」で、中国の工場での奴隷労働の実態について述べ、日本製品がそのような安価な競争にさらされた結果、淘汰されていったことを考える契機となったと語っています。本書『JAPAN MADE』では、過去3年間に月刊『正論』で連載された34編の漫画に加え、書き下ろしのエッセイなども収載されており、日本国内の企業や伝統、個人を取り上げています。
日本製品を守るために
本書では、36の日本の企業や団体を紹介し、彼らの努力や情熱を伝えています。もちろん、これ以外にも「日本製」や「MADE IN JAPAN」に誇りを持ちながらモノづくりに励んでいる人々が多く存在します。このような企業を支援することで、日本経済を活性化させる力になることができます。
「売れなければ店じまい」という厳しい現実を見つめながら、私たちも日々の選択から日本製品を選ぶ意識を持つことが重要です。この本を手にとり、一人ひとりの応援が日本を再生させる一助になることを願っています。
書籍情報
- - 書名: JAPAN MADE 「日本製」を求めて。
- - 著者: 清水ともみ
- - 仕様: A5版・160ページ・オールカラー
- - 発売日: 2026年1月24日
- - 価格: 本体1600円(税別)
- - 発行: ハート出版
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日本の未来を見つめる力強いメッセージが詰まったこの本を、是非手に取ってみてください。