2026さっぽろ雪まつりで描かれる縄文時代のメッセージ

2026さっぽろ雪まつりに見る縄文時代の心

2026年2月4日から11日まで開催される「2026さっぽろ雪まつり」において、大通4丁目STV広場には特別な大雪像が登場します。それは、縄文時代の感謝の精神を象徴する「中空土偶」をモチーフにした大雪像その名も「祈り〜縄文からのメッセージ〜」。

縄文時代について

縄文時代は、約15,000年前から2,400年前まで続いた、日本の先史時代のひとつで、自然の恵みを大切にしながら生活しました。当時の人たちは、動植物や地形に命が宿っていると信じ、感謝の念を持って暮らしていました。大雪像中央に位置する中空土偶「茅空（カックウ）」は、その象徴的存在であり、現代に伝わる縄文人の心を表現しています。

中空土偶「茅空」の発見

この「カックウ」は、約50年前に南茅部町（函館市）の畑で偶然発見されました。この土偶は地域の主婦によって掘り出されたもので、日々の生活と密接な関係にあった縄文人の思いを受け継いでいます。その表情は、我々が自然と共生しているという真実を静かに伝えています。

雪像のデザインとメッセージ

大雪像は、茅空の姿を中心に周囲には生い茂る木々や鹿の姿を描き、自然の恵みを表現しています。また、水の流れをやがて海や川の恵みとして描き出し、狩猟に従事する縄文人を配置することで、「人は自然の一部である」という深いメッセージを込めています。

現代社会では、便利さを求めるあまり自然への感謝を失いかけています。しかし、真っ白い雪に覆われた北の大地に立てば、我々が自然に支えられ生きていることを思い出させてくれます。

雪と縄文の精神

「人はもっとも小さな自然」という信念のもと、この雪像は自然と人の関係について再考させる仕組みになっています。縄文の精神を通し、その恵みを再認識し、広めていくことが雪まつりの意義でもあります。

制作チームとその技術

この大雪像の制作は、「さっぽろ雪まつり大雪像制作委員会・第3雪像制作部会」が手がけています。彼らは多くの作品を手掛けた経験を生かし、緻密なディテールと圧倒的な迫力を持つ雪像を創り上げます。

2026さっぽろ雪まつりの詳細

開催日時: 2026年2月4日（水）〜11日（水・祝）
大雪像サイズ: 幅20m、高さ13m、奥行18m ／使用予定の雪の量は520台分のトラックに相当します。

この雪まつりは、単なる観光イベントではなく、縄文の精神や自然との共生を見つめ直す重要な機会です。実際にその場で感じることで、私たちの生活に活かせる教訓が見つかるかもしれません。