大江戸人情ミステリー新作登場!
江戸時代を舞台にした、新たな人情ミステリー『鬼にきんつば坊主と同心、幽世しらべ』が話題を呼んでいます。新潮文庫から2025年5月28日に刊行されたこの作品は、著者の笹木一氏が贈る、幽霊と和菓子の謎が織り交ぜられた魅力的な物語です。発売直後から口コミが広がり、重版も決定したこの一冊は、第14回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞の候補にも選ばれました。
物語の舞台とは?
本作の主人公は、顔はこわもてだが甘党でお化けが苦手な同心の小平次と、幽霊が見える美貌の僧侶・蒼円。二人の個性豊かなキャラクターがバディとなり、江戸の町で幽霊がもたらす謎を解き明かしていきます。物語のきっかけは、著者が体調を崩し休職中に抱いた「自分は幽霊が見えないから安心だ」との思いから。江戸時代にも幽霊の逸話があったことに着想を得て、物語を執筆することになったと語ります。
著者の反響とインタビュー
笹木氏は図書館職員として働きながら、作家デビューを果たしました。しかし、同僚たちの反応が気になると話しており、職場での報告をためらっている様子。作品が評価される一方で、同業者の厳しい視点に戸惑いを見せる彼の姿が印象的です。
話題の理由
物語が話題となった要因の一つは、江戸時代の和菓子が数多く登場する点です。きんつば、落雁、豆大福など、甘味の描写が巧みに交差し、読者の食欲を掻き立てます。著者の笹木氏は、和菓子がキーとなるストーリーを作り上げ、物語の中でキャラクターたちが美味しそうに和菓子を楽しむ様子が描かれています。
評価の声
「のっけからするりとお話に入れ、いきいきとしていて引き込まれ、とても面白かった」と、恩田陸氏は大絶賛。森見登美彦氏は「シリーズ化すれば人気作になりそうだ」と期待を寄せています。また、ヤマザキマリ氏も「読み始めから最後までアワードの応募作品だということを忘れて読み耽ってしまった」と評価しました。
結末に期待
『鬼にきんつば坊主と同心、幽世しらべ』は、日本ファンタジーノベル大賞2025の最終候補にも選ばれており、今後の動向が非常に楽しみです。続編への期待も高まる中、笹木一の新たな作品を楽しみに待っている読者も多いでしょう。
書籍データ
- - タイトル: 鬼にきんつば坊主と同心、幽世しらべ
- - 著者名: 笹木一
- - 発売日: 2025年5月28日
- - 造本: 新潮文庫
- - 定価: 781円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-106041-5
この魅力的なミステリーを、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。和菓子を楽しみながら、幽霊の謎解きを一緒に体験してみましょう。