新しい粉体工学観を体系化する書籍『新 粉体工学概論』
2026年1月30日、株式会社日刊工業新聞社から新しい書籍『新 粉体工学概論』が刊行されました。この書籍は、著者の椿淳一郎氏が粉体工学の新たな視点を提供し、粒子の集合形態に着目した内容となっています。粉体技術は多様な分野での利用が進んでおり、私たちの日常生活でも砂糖や塩、小麦粉といった製品を通じて身近に感じることができます。そのため、粉体工学に対する理解を深めることは、非常に重要なテーマであると言えるでしょう。
粉体技術の進化を理解する
粉体技術は、取り扱う粒子の直径が小さくなることで大きな変革を遂げています。従来の大きな粒子から、ファインセラミックスに見られるようなナノレベルの微細な粒子へと進化してきました。このような小型化にともない、粒子の挙動は根本的に異なってきます。従来の技術では新たな課題が生じ、粉体工学の確立された体系が求められていました。
定義の再考と新たな分類
特筆すべきは、粉体工学に関する用語の曖昧さです。粒子、粉、粉体といった類似の用語が多く存在し、その結果、粉体工学全体の理解が削がれていました。椿氏は、この状況を打破するべく「粉体は単一粒子の集合体」という伝統的な定義の再考を促し、粒子の集合形態を、「懸濁集合」と「堆積集合」に分けて新たに定義し直しました。その結果、粉体工学の全体像が明確化され、より体系的な理解が可能になりました。
書籍の内容と特色
『新 粉体工学概論』は、初心者にもわかりやすく構成されています。目次は以下の通りです。
- - 第0章: 粉体の全体像
- - 第Ⅰ編: 粒子の特性と外界との相互作用
- 第1章: 粒子の特性
- 第2章: 空気・水中の粒子表面
- 第3章: 粒子に働く力
- 第4章: 懸濁集合
- 第5章: 堆積集合
- 第6章: 粒子の生成
- 第7章: 粒子および粉の加工
- 第8章: 粒子の分離・分級
- 第9章: 粒子の捕集
- 第10章: スラリー調製
- 第11章: 粉の成形
- 第12章: 乾燥,焼結
- 第13章: 貯蔵,供給,輸送
このように、書籍全体を通じて粉体工学の基礎から応用までを包括的に学べる内容となっており、読者は非常に有益な情報を得ることができるでしょう。
書籍情報
この書籍は、A5判で288ページ、定価は4,180円(本体3,800円+税10%)です。ISBNは978-4-526-08423-2であり、日刊工業新聞社が2026年1月30日付で発行しました。
編者の紹介
著者の椿淳一郎氏は、名古屋大学の名誉教授であり、工学博士の学位を保持しています。彼は、粉体工学の分野で数多くの業績を上げており、研究者としての評価も高い人物です。
性能の高い粉体技術の開発は、今後の産業においても極めて重要であり、同書を通じて多くの人々がこの分野に興味を持つことを期待しています。詳細な情報については、日刊工業新聞社の公式サイトやAmazonにアクセスしてみることをお勧めします。