新刊家具デザイン書
2025-12-11 14:45:03

新刊書籍『モダンファニチャーヒストリー』が家具デザインを再定義

新刊書籍『モダンファニチャーヒストリー』が家具デザインを再定義



株式会社青幻舎から新たに刊行される書籍『モダンファニチャーヒストリー 今さら聞けない!歴史から読み解く家具デザイン』は、建築家でありデザイナーの寺田尚樹氏が豊富な知識を元に編集した内容で、モダンファニチャーの歴史を多角的に捉えています。この本では、18世紀半ばのイギリスでの産業革命を起点に、各国のデザインがどのように影響し合い、発展してきたのかを解説しています。

寺田氏は、ヨーロッパ製家具の輸入商社の社長として培った経験を生かし、トーネット、ル・コルビュジエ、イームズ、ウェグナーといった著名なデザイナーだけでなく、岡本太郎や倉俣史朗の作品にも触れることで、まるで歴史を横断するような感覚を与えてくれます。それぞれのデザイナーやその作品が生まれた背景には、人間関係や時代背景が影響しているという視点はとても興味深いです。

本書は、全5章からなり、各章の構成は「年表」「通史」「Topic」「close-up」としてデザインされつつ、ページの下部には「はみだしMEMO」と称されたマニアックなエピソードや知識が収められています。これにより、著者の視点をより深く理解しやすくなっています。第1章の「質実なドイツ」から始まり、第2章「裕福なアメリカ」、第3章「陽気なイタリア」、第4章「清貧なスカンジナビア」、そして第5章「懸命な日本」と、地域ごとの特色を持ったデザインの変遷を興味深く学ぶことができます。

書中では、例えばスカンジナビアンデザインがアメリカのMoMAやエドガー・カウフマン Jr.によって紹介された経緯や、剣持勇が「ジャパニーズモダン」という概念を提唱したきっかけについても触れられています。これにより、地域をまたいだデザインの影響関係が見えてきます。

寺田氏は1989年に明治大学工学部建築学科を卒業し、イギリスのAAスクールで学んだ後、テラダデザイン一級建築士事務所を設立。幅広いデザインに携わりながら、2018年から2024年まで家具輸入商社のインターオフィスの代表取締役社長を務めるなど、様々な経験を積んできました。2026年度からは武蔵野美術大学で教授として活動する予定です。

この『モダンファニチャーヒストリー』は、商品の詳細を伝えるだけでなく、デザインの裏側にある思想や文化まで掘り下げた一冊として、デザインを学ぶ人々にとって欠かせない教科書となることでしょう。手に取ることで、今まで知らなかったデザインの歴史や深さを感じることができるでしょう。

しっかりとした290ページにわたる本書は、2026年1月下旬に発売予定で、価格は6600円と非常に手頃な設定。多くのデザイン愛好者にとって、心を煩わせるべき一冊となること間違いなしです。以上の情報は株式会社青幻舎の公式発表および担当者に基づいています。


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