脳科学で紐解く「運」の秘密
近年、“運”という概念が注目を集めている。脳科学者であり、著書が累計200万部を超える黒川伊保子氏は、その最新作『運のトリセツ』でこのテーマに挑んでいる。本書は7月1日に扶桑社新書から発売され、そのユニークな視点で読者を魅了すること間違いなしだ。
「運がいい」とは何か?
黒川氏は「運がいい」とは「目論見通りに生きること、その結果として目論見以上の成果を得ること」と定義している。このアプローチは、一見脳科学とは無関係に思えるが、実は深い関連性がある。著者は、人間の思考や行動に与える脳の影響を掘り下げ、恋愛、結婚、育児、友情、仕事、趣味など、多岐にわたるテーマにおいて「がんばらないで、しあわせになる」ための法則を提示する。
女性だけでなく男性にも学びがある一冊
本書は、2015年に発表された『ちょっとしたことで大切にされる女(ひと)、報われない女(ひと)』を新書化したもので、特に女性が「運がいい」と感じられるようなトリセツを含んでいる。ただし、男性読者にも多くの学びがあると黒川氏は語る。彼女たちの脳に映る「男性」や「恋」を理解することで、男たちもより良い人間関係を築けるかもしれない。
多彩な章立てで読み応えあり
本書は複数の章に分かれており、それぞれが特定のテーマに焦点を当てている。例えば、第一章では「がんばっているのに、報われない」を克服する方法が語られ、第二章では「男が本気になる女」とはどのような女性かを分析している。その他にも、結婚へのステップや、仕事とプライベートを両立させるための思考法など、自分を変えるための具体的なアドバイスが満載だ。
脳科学と感性分析の専門家
黒川伊保子氏は脳科学と人工知能の専門家であり、感性アナリストでもある。彼女は奈良女子大学で学んだ後、AI開発に従事し、2003年に株式会社感性リサーチを設立。語感の数値化に成功し、多くの商品名の感性分析を手掛けてきた。その研究成果を基に『妻のトリセツ』シリーズをはじめとした数々のベストセラーを生み出してきたことは、読者からの信頼の証だ。
結論
黒川伊保子氏による『運のトリセツ』は、運と脳科学が交わる新しい視点を提供し、読者に実用的なアドバイスを与える一冊である。男女問わず、幸せな人生を送るための知恵を授けてくれる本書は、現代を生きる我々にとって必見の内容だ。今後の彼女の活動にもぜひ注目したい。