観光と演劇が生む地域創生の新たなモデル
奈良の観光地、平城宮跡で新たな形の地域創生モデルが始動しました。プレイング株式会社が提供するイマーシブシアター「エンタビ(R) 平城遷都誘宵記」は、観光客が物語の一部として参加し、地元の歴史や文化を体験できる試みです。
地域共創型イマーシブシアターの始まり
2026年に予定されている「エンタビ(R) 平城遷都誘宵記」の公演は、観光と演劇を融合した新たな観光体験として注目を集めています。このプロジェクトは、地元の人々が自らの歴史を演じ、観光客にその魅力を伝えることを目的にしています。すでに告知されている公演は全回満席の盛況ぶりで、地域外からの関心も高まっています。
応募者の半数が観客からの転身
このプロジェクトでは、14人が応募し、そのうち9人が新キャストとして選ばれました。特に注目すべきは、応募者の半数がこれまでに「エンタビ(R)」を体験した観客であったことです。これは、観客が自らの手で地域に参加する意欲を示しており、観光体験が新たな担い手を生むモデルとしての可能性を感じさせます。
定期的な上演と地域への波及効果
奈良県内だけでなく、横浜市や名古屋市からも応募があることから、このイマーシブシアターが地域外にも影響を及ぼしていることがわかります。この取り組みは、観光客と地域住民との関係を強化し、観光体験を通じた新たな交流を生み出しています。
「観る」という行為から「共に創る」へ
特に素晴らしい点は、奈良女子大学の学生キャストが参加することで、世代を超えた協力の下で物語が作られるという点です。地域住民が自身の歴史を語る場となり、観光客がその物語に積極的に関与できる状況を作り出します。観光を「観るもの」から「共に創るもの」へと進化させる挑戦が始まっています。
地域課題と向き合う
観光庁の調査によると、地域住民と観光客が交流することでリピート率が約1.7倍になるとされています。「エンタビ(R)」の取り組みは、こうした地域課題、特に担い手不足や観光の一過性を解決する鍵となることが期待されています。観光体験を通じて“観客を担い手へと転換する”という新たな流れが、奈良で具体的に実現しているのです。
今後の展望
本プロジェクトは、地域経済を活性化させ、観光地の魅力を再発見する機会を提供することで、地方観光の未来を切り開く一手となるでしょう。観光客が物語の一部となり、地元住民とともに「共創する」ことで、新しい観光の形が作られつつあります。
「エンタビ(R)」の次回公演は、2026年2月28日から3月22日まで行われます。参加は無料ですが、事前の申し込みが必要です。観光とエンタメの融合その先には、より深い地域とのつながりが待っています。これからの発展に注目が集まります。