漫画界の巨星、原田久仁信氏の遺した名作と功績を振り返る

原田久仁信氏を偲んで

2024年5月7日、心筋梗塞のため73歳の生涯を閉じた漫画家・原田久仁信氏。彼は、『プロレススーパースター列伝』や『男の星座』など、数多くの名作を残し、漫画界の巨星として多くのファンに愛されました。

原田久仁信は1951年、福岡県に生まれました。高校卒業後は上京するも、1年足らずで就職を辞め、漫画家を目指す道を選びました。1977年に『ビッグ・ウェーブ』で第1回小学館新人コミック大賞に入賞し、その後、『増刊少年サンデー』でデビューを果たしました。1980年には、漫画原作者の梶原一騎に指名される形で『プロレススーパースター列伝』の連載を開始しました。

この作品は当初からプロレスファンの絶大な支持を受け、やがて『週刊少年サンデー』の看板作品に成長しました。プロレスの世界で活躍する多くのスーパースターたちの物語を、原田氏の独特な画風で生き生きと描き出しました。また、梶原の自伝的作品『男の星座』の作画を担当し、さらに『プロレス地獄変』や『KIMURA』など、格闘技やプロレスをテーマにした作品でも高い評価を受けました。

原田氏は、2023年11月22日に刊行予定の著書『「プロレススーパースター列伝」秘録』の完成に向け、プロレスフリマの準備を進めていた矢先の逝去となりました。奥様からのメッセージには、彼の豊かな人生と漫画家としての誇りが表れています。
「マンガ家として夢がかなり、悔いのない人生だったと思います」という言葉に、原田氏の生き方がしっかりと反映されています。

彼の作品は、ただの娯楽にとどまらず、プロレスファンにとっては人生の一部であったと言えるでしょう。原田久仁信氏が手掛けた作品は、時を経ても色あせることがなく、多くの人々の心に生き続けることでしょう。

現在、故人の功績を偲ぶ追悼記事も発表されています。原田氏の長年の仕事仲間であるライターの欠端大林さんがその想いを綴った記事が『文春オンライン』に掲載されており、彼の印象深い業績を再び確認することができます。

原田久仁信氏が残した作品やメッセージは、読者にとって永遠の宝物です。彼の作品をこれからも愛し、楽しみ続けることで、我々は彼の存在を永遠に感じることができるでしょう。