明治期の万博を通じて日本の美意識を探る特別イベント開催

明治期の万博が今に生きる

2025年に大阪・関西で開催予定の万博を前に、日本の美意識と新たなラグジュアリーの形が注目を集めています。この流れを受け、8月4日には、「明治期の万博に学ぶ日本の美意識―現代ラグジュアリーへの羅針盤」と題した特別イベントが開催されます。このイベントは、明治時代の万博参加を振り返りながら、未来を見据えた日本の美についての考察を行うものです。

イベントの背景

今回のイベント開催の背景には、明治維新以降の日本の急激な発展があります。この時期、日本は西洋文化を積極的に取り入れ、海外の万博への参加を通じて自国の工藝や文化を世界に示す重要な機会を得ました。しかし同時に、これにより日本の美意識は「純粋美術」と「応用美術」の間で揺れ動くことになります。このような歴史的な背景を持つ日本の工藝がどのように現代に影響を与えているのか、深く知ることができる機会となるでしょう。

講演内容

イベントでは、特に「染織分野」と「日本のデザイン教育」の二つの側面から、日本の美意識の変遷が探られます。まずは、中川麻子さんが、日本の染織技術がどのように発展し、国際的に評価されたのかを解説します。さらに、畑久美子さんが、日本におけるデザイン教育の黎明期について語り、どのようにして未来のクリエイターたちが育成されていったのかを考察します。

その後、今回のイベントのファシリテーターである日渡健介さんが議論を展開し、参加者と共に明治期から現代に至るまでの美意識の変容や、ラグジュアリーなアパレルや工藝品が日本経済に与える影響について深堀りしていきます。