世代別・中古本
2025-11-28 08:04:25

世代別に見る中古本の価値観と売買行動、興味深い調査結果

新しい時代の読書スタイルが明らかに



最近、株式会社vivianeの運営する小説情報サイト『小説ヨミタイ』が、500名を対象に行った調査から興味深い結果が得られました。この調査は、「中古本への抵抗感」や「読み終えた本を売るかどうか」といったテーマに焦点を当てています。ここでは、今年行われた調査結果を元に、世代別の読書スタイルの違いを解説していきましょう。

中古本への抵抗感、最も強かったのは20代


調査によれば、中古本に対する「抵抗がある」との回答をしたのは、20代が31.9%と最も高いことが分かりました。この世代では、汚れやにおい、前の持ち主の痕跡などの「使用感」に対する敏感さが際立っています。たとえば、彼らは「使用感があると集中できない」や「前の持ち主が分からないことが不安」といった理由で、中古本を受け入れにくいと感じているようです。こうした結果は、新品であることへの安心感や、きれいな本を好む傾向が強いことを示しています。

ミドル世代は中古本を受け入れる


その一方で、30代から50代のミドル世代の回答は、全く異なる視点が見られました。調査結果によると、30代の73.5%、40代の69.8%、50代の87.3%が中古本を受け入れていて、「状態が良ければ十分」「新品より安くて助かる」「資源の無駄にならない」といった理由から、中古本に対して肯定的です。また、絶版の本が手に入ることも、中古本を選ぶ大きな要因となっているようです。

60代は読後の売却を選ぶ


さらに、これらの結果の中で特に注目すべきは、60代以上のシニア層の行動です。調査では、読み終えた本を「売る」と回答した割合が56.5%に達し、全世代の中で最も高い数値を示しました。この世代では「読み返さない本は手放す」「家のスペースが限られている」「中古市場に流したい」といった理由から、本を手放すことが一般的な行動として受け入れられていることが伺えます。

10代は異なる価値観を持つ


興味深いことに、10代は「売らない」との回答が100%でした。彼らの理由には、「何度も読み返したい」「本棚に並べて持っていたい」といった、本に対する愛着や記憶の重要性が強く表れています。デジタルネイティブ世代でありながら、紙の本を大切にする姿勢がこの世代の特徴と言えるでしょう。

世代ごとの価値観の違いが浮き彫りに


この調査を通じて、読書スタイルや本への距離感が世代ごとに異なることが明らかになりました。10代は所有への愛着を持つ一方で、20代は使用感に敏感で、新品志向が強い傾向にあります。また、ミドル世代は実用的な視点から中古本を積極的に受け入れ、シニア層は本を売ることに対して前向きです。このように、同じ「本」という存在であっても、世代によって異なる価値観や行動があることが分かります。紙の本の魅力が感じられる、時代を超えた読書文化の多様さが一層強調される結果となりました。

調査概要


  • - 調査対象:日常から小説を読む習慣のある男女500名
  • - 調査期間:2025年11月
  • - 方法:インターネットリサーチ

このように、今後の読書文化の変化を見守りながら、各世代の読書スタイルを尊重していくことが重要ですね。読書の楽しみが多様性に富んだものであることが、再認識される調査結果でした。


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