新宿「波間の体」展
2025-08-15 12:47:41

新宿歌舞伎町で開催される展覧会「波間の体」歴史と文化に迫る

新宿での展覧会「波間の体」について



2025年8月15日から8月31日まで、新宿・歌舞伎町にあるアートスペース「デカメロン」にて、特別な展覧会「波間の体 ― 島々の性と文化」が開催されます。この展覧会では、日本とハワイという異なる文化圏における性の理解と表現の仕方に焦点を当て、それぞれの文化がどのように育まれてきたのかを探ります。

除染された歴史の一端



本展では、江戸時代の性教育や風俗文化に触れる機会として、渓斎英泉の作品を含む実物の春画が展示されます。来場者はこれらの作品を通じて、当時の人々がどのように性について考えていたのか、その空気を感じることができるでしょう。また、ネイティブ・ハワイアンアーティストのKoaによるインタビュー映像も上映され、ハワイ文化の中に息づく性やアイデンティティについての貴重な視点が提供されます。

性表現の多様性



展覧会は、性事象の多面性を視覚的に呈示することで、来場者に考えるきっかけを与えることを目的としています。春画は「笑本」とも称されるように、ユーモアと祝祭感にあふれた作品が多く存在しますが、その背後には搾取的な遊郭制度や人身売買の現実が隠れています。そのため、当時の性表現を一面的にとらえることは避けるべきであり、当時の社会背景や文化的文脈を考慮することが求められます。

一方、ハワイの性表現は、生命の悦びを称える独自の文化として長きにわたり育まれてきました。しかし、19世紀以降の植民地主義や経済的変化により、その表現は外部の規範で制約されることになりました。この展覧会は、これら二つの異なる背景を持つ文化を並置することで、現代人が抱える性的アイデンティティの問題を再考する機会を提供します。

複合的な視点での共鳴



展覧会のバランスをとるために、歌舞伎町の能舞台では「新宿歌舞伎町春画展 ― 文化でつむぐ『わ』のひととき」が開催されており、春画の豊かな表現世界をさらに深く探求することができます。二つの展覧会をあわせて訪れることで、性表現に対する理解がより深まり、幅広い視点からその背後にある内容を堪能できるでしょう。

開催概要



  • - 会期: 2025年8月15日(金) – 8月31日(日)
  • - 場所: デカメロン (東京都新宿区歌舞伎町1丁目12-4)
  • - 開館時間: 20:00 – 27:00 (月曜日休廊)
  • - 入場制限: 18歳未満入場不可 (本人確認書類の提示が必要)

新宿・歌舞伎町に位置するデカメロンは、2020年に開廊し、様々な現代アートを発信しています。訪れるたび新たな発見があるこの場所で、アートを通じて深く考えさせられる機会をお見逃しなく。詳細な情報や最新の展覧会内容は、公式サイトInstagramでチェックしてください。


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